まりかセヴン(4) (アクションコミックス)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575842661

感想・レビュー・書評

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  •  巨大ロボットvs怪獣映画『パシフィック・リム』を見てきたが、まりかセヴンのほうが面白い?

     表紙は変身アイテムを出す場面の第4巻もトホホな闘い4編プラス番外編。
     巨大ヒーローものは決め技を出すまでいかに引き延ばし、科特隊とかウルトラ警備隊に戦わせておくかがストーリーの要である。その点、まりかセヴンはいい。太っていることを気にして(太っているというイメージをまりかが持つと、変身した姿もデブになってしまうから)「太ってるから変身しない」かと思えば、冷凍怪獣が出現し「寒いから変身しない」。まりかはひどい冷え性である(ここで同情する女性読者はいかほどいるのだろうか)。何とか言いくるめて変身させる間に怪獣が暴れ、自衛隊が活躍する余地が生まれる。

     しかして変身後も必殺技までに苦戦しないと間が持たない。その点、まりかセブンはいい。カニ鍋食べるためにお腹をすかせていて力が出なくていったん敗退。怪獣と自衛隊双方の集中砲火食らったり、顔のバイザーみたいなところに怪獣の角が引っかかってしまったり、闘いぶりもどんくさい。
     怪獣攻略に苦戦していると、ヘンタイ田子の浦センパイが戦闘参謀として、的確な策を出す。というのは前半だけだったが。

     番外編は、自衛隊の温泉慰安旅行。いわゆる読者サービスもさっぱりと健康的なのも、このマンガの味。あ、「俺のハダカ絵はエロくない」というのがあとがきだった。

     動画を撮っている最中に、怪獣や、それからまりかセヴンに踏みつぶされてしまった人のケータイが流出しないように報道管制したりといったブラックなくすぐりの一方で、怪獣と戦ってくれるこの少女を傷つける奴は許さないという自衛隊黒メガネさんの啖呵にホロリとくる。それでいて、「なんてアレなコなのかしら」「いやもうそこは『バカ』でいいんじゃないかな」。

  • 日本の自衛隊が全面的にまりかセヴンと協力態勢にあるのに対し、米軍情報部はまりかセヴンの正体を知らない。
    さらに、ジャーナリストにも知られてはならない(のかどうか怪しいけど)。やはりこういう正体の秘匿というテーマは物語の原動力になる。しかしそれをことごとく潰していくのがまりかセヴンの方向性でもあったりして。つくづく自己矛盾なマンガである。それと冷え症ネタ押しすぎ。
    センパイの「君の敵は己れ自身だな」は名言。

  • 「にゅー」
    『にゅー?』
    「呻いただけ…」
    日本人よこれが怪獣との戦い方だ……て,日本の方が怪獣との戦いに一日の長があるんではなかったのか!?
    しっかし,いつもながら色気のない裸だなぁ。

  •  ダイエットだ、温泉だ、カニだ。今回も今回とて巨大化スーパーヒロインらしかぬ行動っぷりを魅せつけるまりか。それにあとがきが悲しさ溢れる4巻。

     この国にはバカしかいない。今回もまりかの女子高生っぷりに振り回される周囲の人々。しかし、その周囲の人々も充分壊れている人々でありまして、田子ノ浦先輩は元々壊れていますが、最近の鈴森少佐は特にひどい。こんな事態の指揮官やってりゃそりゃ壊れるか。今になって世界の警察気取りのアメリカ様も参戦し、よりめんどくさくなってきました。一般人はさらに輪をかけてバカですが、気持ちはわかってしまう悲しい男の性。バカでも地球を救えちゃうんだから面白い作品だ。あと怪獣ものの科学者はロクなものを作らない。

     まりかの女子高生らしい戦い方にも慣れ始め、冷え性で戦わないなんてかわいいもんだなと思いました。ダイエット回もセヴンも怒られて拗ねてしまうのがなんとも相棒っぽさを出していました。今回は温泉回もあり、エロ要素が出るとおもいきや、たしかにあっけらかんとしすぎてエロティズムを感じない。それをあとがきで嘆く伊藤先生がまた物悲しかった。先生、ぼくは多少息子が反応しましたよ。

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