大阪ミナミで一、二を争うクラブに入店した美女の蜜。
『蜜はその類まれなる観察眼を使い、たちまち大病院の跡取りを虜にする』
って、あらすじに書かれてて、甘い蜜には毒がある、って書かれてて、
『彼女は天使か、それとも悪魔か。夜の街を舞台に、真っ赤な毒花が乱れ咲く』
って書かれてたから、お水の世界でのしあがっていくダークな女の人の話だとおもった。
絵はものすっごい可愛い。
(ストーリーと絵はちがう作家さん)
こういう絵、大好き。
女キャラの絵が好みのマンガって、見てるだけでたのしい。
でも、ストーリーは、たしかに「クラブ」が舞台だけど、水商売のトップクラスのホステスたちのかけひき、みたいなことはぜんぜん出てこなくて、ここがちょっとがっかり。
ママやチーママが蜜のことをすごいとおもってるんだけど、どうすごいのか、ってとこはものすごいはしょられてる。
微笑んでるだけで男が堕ちていく、っていう設定は、物語として物足りない。
そーいう、夜のお水の世界の話じゃないんだねー、って、読んでておもった。
途中から、ものすごいストーリーが重たくなってびっくりした。
DV、母子家庭、貧困、生活保護申請不受理、ストーカー。
現代の母子家庭を取り巻く問題すべてがセットになって、このストーリーのベースとなってるみたい。
(まだ続巻がでるみたいだから、この先の展開はぜんぜんわかんないけど)
DV夫から子どもを連れて逃げた母親が、住所を変更しないでひっそり生きていくけど、ライフラインはぜんぶ停められて子どもたちの食べるものもないぐらいの貧困に陥って、生活保護を申請する。
難癖つけて申請させてくれない役所の職員から、住所を現在地に移せ、と言われて、仕方なく移したら、DV夫に居場所を突き止められてしまう。
そんな地獄の家庭で育った蜜が、復讐をはじめた?
っていうかんじのが1巻。
わたしは勝手に水商売の女の人の話だとおもってたから、そこらへんの描写がもっとある作品を読みたかっただけなので、2巻以降のつづきを追っていくか迷ったけど。
絵がものすごい可愛くて好み、っていう理由で、2巻が読める機会があれば読んでみようかな、っておもった。
偶然コンビニで見かけたマンガで、LINEでやってたやつみたいで、うちの地元のコンビニにはぜんぜん配本されてなかったから、2巻とうまく巡り合えるかは運次第。
マンガは1巻で完結しないものがおおいから、つづきを買っていく気力がなくて、わたしはいつも途中で読まなくなっちゃうのがおおい。
マンガ家さんの作品力せいじゃなくて、わたしがマンガをそこまで熱心に追うほどは好きじゃないせい。