中性風呂へようこそ! (アクションコミックス)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 91
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784575941500

感想・レビュー・書評

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  • えーと、作者の方が半陰陽なんですね。で、元々「性別がない!」って四コマ漫画描いてらしているんですが、そこから延長して御自分や友人の体験談や、他さまざまなセクマイの話や、読者からの質問の答えたり相談にのったりと…。

    私自身はこういう性格なのでいっつも考えるのはジェンダー的なことばかりだったのですが、そりゃ体と精神はつながってるから肉体的なことやホルモンのことも心に関わってくるよな。と、ちょっと目からウロコ。
    あ、でも相談から世代的な話、社会的な話もやっぱりでてくる。男性観、女性観っていうのは変わっていくもんね。

    ともすれば、深刻になりかねないテーマを暗い話はキライだ!とあくまで面白く、楽しくしかし色んな人によりよく理解してもらおうという姿勢が一貫してて、好感がもてます。てきとうそうに言ってるけど相談にも一生懸命答えてるしね。まああんまりあっけらかんとしてるから暗い話も見てみたいきもするけど(笑)

    あ、あと下ネタが多いから注意。私は下ネタ大好物なんだけどw

  • インターセックス(半陰陽)についてよくわかるマンガだと思います。新井先生の「性別が、ない!」と同じく、4コママンガですごく楽しかったです。

  • この漫画家本人が半陰陽(IS)で男でもない女でもない中性張本人である。
    30歳までは女性として生きてそれ以後は男性として暮らしている。
    そんな半陰陽も含めセクシャルマイノリティー(性的少数派)が集まり、
    いろいろなセクマイ同士が疲れを癒したり悩み相談をするのが男風呂でもない
    女風呂でもない『中性風呂』なのである。
    中でも多いのは【FTM(女→男)】や【MTF(男→女)】の話。
    悩み相談のほとんどが実際に読者から送られてきたもの。
    ゲイやビアンの悩み相談もある。
    唯一、Aセクのことだけ載っていない。

    セクマイに焦点を合わせ、セクマイによるセクマイのための漫画!
    なのであれば、AセクやFTX、MTX、FTMのゲイやMTFのビアンなども載せて欲しかったな。
    ただでさえ【少数派】なのにさらに仲間外れにされたようで悲しい。
    今後に出るかもしれない続き巻に期待する。

  • 「性」についての漫画。特にセクシャルマイノリティ。個人的にこういう本なら学校図書館とかおいてもいいんじゃないかと思う。

  • 「男性」が入る男湯と、「女性」が入る女湯。その中間にあるのが中性風呂である。その伝でいけば「中性湯」じゃないかという気もするが、それだとアルカリ性湯や酸性湯がありそうなので、中性風呂(なのかどうかは知らない)。
    またすっとんきょうな設定を出してきたもんだなあ、と思ったのだけど「顔は女性で男性器のあるひと」などを簡単に描くための設定だった、とあとがきで読んで納得。
    たしかに作者自身のような中性(半陰陽)から青山先生のような男性ホルモンを打つレズビアン、豊胸手術したおかまさん、胸を取ってヒゲを伸ばしたおなべさん、性同一性障害の女性・男性、はては女性化のために豊胸手術したけど女性ホルモンは打たずに男性の体で女性も愛せるという馨さん、作中に出てきただけでもこれだけ複雑な世界を描くには非常にわかりやすいアイデアかもしれない。
    もっともこういう完全フィクションな設定に実在のキャラクターを配するという不思議な構造上、作者のいつもの「実録もの」と違ってフィクションと現実の境界がごっちゃになってかえってややこしくなってる面もないではないと思うけど……。途中に入る「よいこの相談室」編では中性風呂設定がまるごと無視されることもあって(まあ実在の相談者をハダカで描くのも問題ではあるんだろうけど)、せっかくの設定がもったいなくもある。

    それにしても「オカマ」「オナベ」が(相手によっては)蔑称になるという話は知らなかった。かといって「MTF」「FTM」とだけ書いても読者には伝わらないし、連載途中から読み始める読者まで意識しないといけない連載マンガの形態でディープな世界を描くのは大変そうだ。そこでたどり着いた表現が「おかまさん」「おなべさん」なんだろうか、やっぱり。

  • インターセクシュアルであることをカムしている新井祥の新単行本。足場になっている「ほんわら」「別わら」ではなく、アクションに連載したもの。エロが抜けマジメ。最近は、この人の作品の中でのこの人自身の考え方の変化が大変興味深いんだが、多くの「当事者」と出会い、用語やカテゴリごとの事情を知らないで当事者だと言って書くなとかいう批判を乗り越えて前進している状況が仄見えて、手に汗握りつつがんばれー(^^)/♪みたいな。以前から、ファッションをメルクマールにした独自の時代観がおもしろいんだが、今回も見事にそれで問題を整理していたりして、やるなー(^^)。

  • えーと、酸性、アルカリ性というのが、全く逆さまな物ではなくて、実は、ジワジワと変わっていくとしったときは、結構衝撃的でした。

    で、男女の性差も、そういうものだということは、新井 祥のマンガに出会うまでは、思いもしなかった。 ((雑なとらえ方かもしれませんが。))

    たしかに、両性とか、半陰陽とか、そういう話は、あったけど、それは、「男のふりをしている女」、「女のふりをしている男」というように、自分のなかで置き換えていました。

    まあ、どんな人間にとっても、住みやすい世の中というが、いいなぁ。
    今は、昔よりは、住みやすいのかな?

  • 銭湯という舞台設定で話が展開するために、登場人物が全員裸……。でも、テーマがテーマなだけに確かにこの方がわかりやすいです。それにしても、現実的に温泉とか銭湯とか皆さんどうしてるんだろう……。

  • 2008/2/15読了
    半陰陽の作者が、マジメに性について書いている作品。
    お風呂やさんを設定してる為、はだかだらけで、電車で本を広げるにはちょっと抵抗があった。
    この人の本を読むと、性の違いがあっても同じ事で悩むし、逆に人は一人一人違うのだなと感じる。
    「性別が、ない!」も読んだけど、気のせいかどんどん作者のマジメさが漫画に表れて感じる。

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