- Amazon.co.jp ・マンガ (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575943733
感想・レビュー・書評
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生活の感覚。 普段読まない類の作品で、静かな話がならぶ。 それぞれの話は書かれた年代もモチーフも大きく異なり、作者の個性を作品に出すというより、 リスペクトする作品があって、その作品に使われる技術を徹底的に研究し、 我が手に宿した上で書かれているような感覚を受ける。
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初めて触れる漫画家ですが、寄稿された共に生き、闘った豪華な漫画家陣から語られるエピソード・人柄は商業主義ではない著者の資質故に産み出された自分が納得出来る作品・6作の作品群は多彩でそれぞれ趣向が違い、本当に味わい深い作品達でした。寡作故に何十年前の作品も収録されてるが、古臭いと感じずに今も面白いと感じる。はやりすたれを越えた雰囲気漂う遺作集でした。あと、あとがきに代えてからの病床で呟いた著者の「俺たちは、新しいものが次々と出てくる時代に育ったから、創り出すものは、自分も含めて誰も見たことの無いものじゃなくちゃいけない、って思ってた。だけど、そうじゃなくてもいいんだ、って解ったんだ。受け取ったものを、自分なりに消化して、創り出せばそれでいいんだよ。どんな芸術だってそうしてきたんだよな。」がこの作品に触れ、消化吸収し、影響し合って脈々と流れて、また、新たに生きていくとしたらこの単行本が世に出された事の意味は何て素晴らしいものだろうと想い馳せ、また、何て幸せな事なんだろうと感じました。余り目に触れる事が出来ない漫画家さんであり、ニューウェーブ世代の旗手だっただけに深く思いました。
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名前のみ知っていたが作品をまとめて読むのは初。この世代の漫画家は、画力・シナリオ・構成・テーマなど現在ではほとんど分業化されている要素をほぼ個人で担っていた、それが当然であったことを再認識する。
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谷口ジローはじめ、錚々たる面子が誉めているので購入。シュールな作品群。何も起こらないが読み応えがある。