ママ、さよなら。ありがとう

著者 :
  • 二見書房
4.28
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本棚登録 : 183
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576081328

作品紹介・あらすじ

胎内記憶と胎話からわかった
温かく豊かな「いのち」の世界
ベストセラー「胎内記憶の絵本シリーズ」の第4弾。

生まれなかった命にもすべて意味がある。赤ちゃんはみなメッセージを携えてくる。「ありがとう」「家族と仲良くね」…産科医であり、日本でただ一人の胎内記憶の研究者でもある著者が、流産・死産した赤ちゃんからメッセージを受け取ったお母さんの体験談を交えて贈る、心温まる「命」の話。

感想・レビュー・書評

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  • 自分自身、3回の流産経験があり、15年以上経っても、3人の子ども達の命の意味を見い出せずにいました。

    現在は子どもはおらず、夫婦と愛犬2匹で暮らしております。胎話とアニマルコミュニケーションは、何か根本的なところで通じる部分があるように思います。目に見える世界を越えた、たましいレベルでの会話。

    本書では、宿ることはできたけれど、生まれることができなかった命の胎内記憶や胎話のケースで、流産や死産だけでなく、更にはタブー視されている中絶、里親に出すことにも触れており、妊婦さんへの対処の仕方や心のケアなど、池川院長の方針にとても感銘を受けました。

    愛するお母さんに、何かのメッセージを伝えに宿った命。「気付き」や「成長」に必要不可欠だった命。どんなに小さくても、短くても、それでも何かの役に立ち、一生を全うしたということ。

    また「生まれ変わり」にも触れており、生まれ変わりは存在するけれど、次に生まれてきた子に亡くした子を「重ねる」のは問題であるという考えは、まさに私も同じ考えで、「たましい」は同じでも、「身体」や「生まれた意味(使命や役割)」は全く違うのだから、全く別の子どもとして扱わなくてはならないということ。

    何故なら、亡くなった子の「生まれ変わり」として生きる子どもにとって、自分は亡くした命の「代わり」であって、何者でもないように感じながら生きてしまうから。親が重ねることで「生まれた子どもが傷つく」ということは本当に現実に多くある。

    『お母さんのおなかに宿り、いのちの尊さをおしえてくれるという意味では、流産や死産も赤ちゃんが生きて生まれるお産と同じ、かけがえのない経験です。赤ちゃんが生きて生まれるか、死んで生まれるか、体が大きいか、小さいかという違いはありますが、ひとつの完結したお産なのです。亡くなった赤ちゃんはすでに一生をまっとうしていることを、受け入れて欲しいのです。たとえ同じたましいがお母さんのもとに戻ってきてくれたとしても、今度は別の役割を持って生まれているのです』

    『生きて生まれる赤ちゃんも、雲の上に帰っていく赤ちゃんも、お母さんが大好きで、お母さんの役に立つためにやってきたことに変わりありません。中絶される赤ちゃんも、流産と同じように、お母さんにメッセージがあるのです。それは、お母さんが耳をすませば必ず受けとれますし、今まで私が聞いたところでは、例外なくすべてあたたかいものばかりです』

    妊娠、中絶、流産、死産、出産、婦人科系の病気など、女性の幸と不幸をランダムに日常的に接している産婦人科医は、本当に神経がすりへる仕事であるけれど、それ故に、事務的・形式的になりやすい医療で傷つく女性がたくさんいるのも確か。

    すべての産婦人科が、池川クリニックのように、患者や小さな命の心に重きを置き、細やかな配慮や、気持ちを尊重できる場所になっていって欲しい。切に願います。

  • 池川先生の本は4冊目ですが、この本が一番良かったです。
    この本を読んでいる時にふと何でこの本を読んでいるのだろうと心の中で考え、そういえば私の2歳下に流産で亡くなった兄弟がいたからかなと思ったら、傍にいた家内が突然私が心の中で思っていたことを言い出したのでびっくりしました。

  • この本を読んで、なぜ赤ちゃんはわたしのもとに来たのか、心の中で対話してみようと思いました。自分を責めたり、泣いてしまうこともたくさんあったけど、この本を読んで希望がわいた気がします。時間はかかるかもしれないけれど、赤ちゃんからのメッセージをうけとめて強く生きていきたいです。

  • 心が癒やされるかな?
    みんな、お母さんと無事会えたらいいのになあ。

  • 池川先生の本を読むのは、これで3冊目ですが、こちらの読後感が一番よかったです。
    胎内記憶という概念について、私はまだ完全に納得できていないのですが、この本では流産や死産といった現象と、何故そういったことが起こるのかについて、赤ちゃんの胎内記憶や生まれる前の記憶といった概念を交えて、独特な説明がされています。
    正直なところ私の理解を超える内容も含まれていて、納得できたとは言えないのですが、一方で出産にまつわる悲しい出来事を理解し、消化する一助にはなると思いました。

    ところでこの先生のご本はどれも、赤ちゃんのイラストが可愛いです。目にする度に微笑みがこぼれます。

  • 2020.1.11読了。
    胎内記憶、生死観などなど、非科学的だと一蹴してしまえばそれまでだが、人智を超えた神秘があると考えると、生も死も生まれないことにも意味があり、幸せを実感できると思った。

  • 1

  • 2017/8/13読了

  • 内容が軽すぎて、実際に経験していない人の本だなと思った。流産、死産した人をせめるような内容もあり、不快です。両親に準備が出来てないから帰ってしまったとか、あり得ないと思います。

    赤ちゃんはママの笑顔が大好きというところはよかったが。

  • 2013.4

    この本を読んで、空にかえった赤ちゃんからのメッセージを知りたい。と思った。
    悲しいけど、その気持ちに向き合おうと思える勇気をもらった。

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著者プロフィール

1954年生まれ。帝京大学医学部卒業。産婦人科医学博士。89年、横浜市に開設した池川クリニックの院長。胎内記憶の研究発表がマスコミで紹介され話題に。その成果を医療の現場に生かし、母と子の立場に立ったお産と医療を目指している

「2016年 『いのちのやくそく なんのためにうまれるの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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