皇妃エリザベートのしくじり人生やりなおし (二見サラ文庫 え 1-2)

  • 二見書房
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576200002

作品紹介・あらすじ

自身の幼女時代に転生し、二度目の人生を歩むことになったエリザベートと皇太子フランツ・ヨーゼフの出会いを描く歴史ファンタジー!

感想・レビュー・書評

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  • あまり期待しないで読んだところ、面白かった。

    新婚旅行でオーストリアに行きシシィの肖像画の美しさに圧倒されたことをきっかけに、シシィやその家族について調べていたので面白く感じたんだと思う。

    美しさと自由を求めて窮屈な宮殿にはいなかったという、自由でがんこでプリンセスな印象だったので、やり直し人生でのシシィがすごく頭を使って考えて動いていた。

    作中で、庶民は生きるのが試練、貴族は結婚が試練という文章があった。なるほどと思った。
    どの時代も女性は政略結婚の道具で、辛いと感じると本当に辛かったんだろうなぁ。何も考えずに、頭を使わずにいた方がある意味幸せだったのかもしれない。

    結末はハッピーエンドだけど、その後の展開がもっと知りたかったな。結婚して、賢い2人でどうやって動乱の時代を乗り切るのか、乗り切れないのか、そこからが一番いいところなのに!

    読後、改めてシシィの肖像画にうっとりし、デメルのチョコレートを食べたいと思った。

  • 少し前にルートヴィヒ二世とエリザベートの悲劇のエピソードを読んだばかりだったこともあり、色々感慨深いものがありました。
    まさかあの狂王の運命まで変わるとは。
    (この物語のヒーローは狂王の彼ではないのですが、個人的に肩入れしがちなキャラではあった)
    こんなハプスブルク家やバイエルン王国が見てみたかったと夢見ることができました。
    シシィ、頑張ったね。
    Web小説で割と流行っている印象の人生やり直し話ですが、実在の歴史的人物というのは珍しかった気がします。
    歴史のif物語を、恋愛要素増し増しで読めるのは歴史好き女子にはたまらない物語でした。
    一回目の人生でのしくじりを覚えているから、陛下の素直な愛情にも肯けないシシィ。
    未来が分かっていても悲劇が回避できていない点も、彼女の恋心にブレーキを掛けてしまう。
    思い合っているのに結ばれない展開、胸が痛みました。
    彼の好意を拒み続けることが幸せな未来へ、悲劇の回避へ繋がるのか。
    ギリギリまでハラハラさせられました。
    ポイントは、素直に全てを打ち明けること、だったように思います。
    シシィが何故求婚を拒否し続けていたのか、その訳を、一回目の人生のことを陛下に打ち明けた時、未来の歯車が噛み合った気がしました。
    一回目の悲劇の人生ではなく、二回目のまだ見ぬ新しい未来への道が拓けたと言うか。
    二人がちゃんと向き合うべき方向を向けたと言うか。
    もう回避できない悲劇はなくなったと予感させたと言うか。
    本当に互いを理解できた今なら、きっと大丈夫だろうなと。
    実際、そんな人生を送ってくれたようなので、本当に本当によかったと心からお祝いできました。
    こんなハプスブルク家が見たかった(二回目)
    陛下の不器用だけど一途な想いがようやく報われたのも感無量でしたし。
    長かった……!
    実に長かった!!
    史実とは違う歴史を歩み出した二回目の彼らの世界が、今よりももっと平和であれと願わずにはいられません。
    ハプスブルク家に栄光あれ!
    追記。
    江本先生らしく、今回もスウィーツの描写が非常に美味しそうでした。
    シシィのために律儀にリサーチし買いに走る陛下も萌えポイントです。

  • 人生やりなおし、なのでもっと大人時代をやり直すのかと思っていたのですが、少女時代だった。でもいいもん読んだ。

  • 久々に胸がギュッとなりました。
    好きだけど受け入れられない、葛藤がもう!
    1回目のエリザベートの人生が酷すぎて、2回目の人生もハラハラしながら読ませていただきました。
    最後はハッピーエンドで、最高に素敵な物語で大満足です。

    なにより、やっぱり知識があるって人生変わるんだな。
    今からでも遅くない、勉強しよう!と真面目に思わせてくれて、普通に人生のタメになる作品でもありました。

  • ありがちな逆行ものだけれど、楽しく読めた。
    シシィが2度目の人生で学び、自身の悪かったところがわかり反省して生きていくところが面白い。それでもやっぱり陛下が好きなのが可愛い。
    陛下と結婚してからが短く、そこのところを読みたかったのに、、、!って感じでした。

  • 異世界転生とは違って、歴史上の人間がもう一回やりなおすので、史実に基づいててまあまあ良かった。ジェーン・グレイのほうが何度もやり直すので面白かったかな。

    エリザベートについては健康器具使ってダイエット頑張ってたくらいのエピソードしか知らないし、その周りの人間も知らんかったので面白かった。エンタメとしてマイルドなキャラ改変はしてるだろうけど、マイルド過ぎてみんな良い人だった。あとお菓子多い。エリザベートだから?作者の趣味?

    恋愛面は期待してなかったけど、期待してる人はガッカリだろうな。恋愛面出すなら、1回目の人生との比較をフランツに対してもっと出してたら良かったのかもしれない。夫婦関係どうだったかとか、もっと具体的なエピソードがあれば。冷めきってたのはわかるが。

    フランツ以外の人と結婚する!と意気込むけど、具体的なお相手が出てこないの笑ってしまう。いないんかい。まあ15歳だしな。

    もう一回やり直すモノだと、やっぱロシアのアナスタシアとか面白そうだと思うけど、もうあるかな。あとはスターリンの娘とか。むずそう。

    最後、めちゃくちゃハッピーエンドにしたのも笑ってしまった。民主主義否定、というか皇帝万歳のままか。すごい。悪くはない。潔すぎる。一応、第一次世界大戦の始まりを見たのにこれか。
    日本だと満州事変止めよう、とかなるのかな。どうだろう。

  • 歴史の勉強になった。

  • ファンタジー。
    皇妃エリザベートが暗殺後、幽霊状態でハプスブルク帝国の終焉を見届けた後気が付いたら子供の頃に戻ってたーので、一回目の人生の反省をしながら二度目の人生に挑む、という筋。
    作中出てくるスイーツは、ウィーンのカフェスイーツの本で探してみましたが美味しそうですね。あとスミレの砂糖漬けは日本で手に入れようとするとお高い物だと知りました。(自力で作れんこともないらしい)

  • とても引き込まれたしワクワクした。
    2週目に2人が結ばれたあとの話をもう少し読みたかった。

  • こういうお話もアリだねって言う感じです。
    皇妃エリザベートの生涯は、ミュージカルで知っているので、これは作者の願望もあり、また、読者(エリザベートを知ってる)への代弁者なのかなとも思いました。

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著者プロフィール

長崎県出身。2012年9月から執筆を開始し、WEBにて発表。2015年8月「北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし」(宝島社)でデビューに至る。

「2019年 『薬草園で喫茶店を開きます!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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