女王ジェーン・グレイは九度死ぬ ~時戻りを繰り返す少女と騎士の物語 (二見サラ文庫)

著者 :
  • 二見書房
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576220369

作品紹介・あらすじ

たった九日の在位の後、断頭台の露と消えたイングランド女王ジェーン。だが謎の騎士と共にタイムループを繰り返し運命に立ち向かう。

感想・レビュー・書評

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  • 新聞の書評を読ませていただき、興味を持ちました。

    悲劇の女王、ジェーングレイ。

    今どきの流行りなのでしょう、何度も生死を繰り返す。

    その中で得た知識を活かして、生き延びる道を探す。

    これが今のラノベなんですね。

  • 谷津矢車が薦める文庫この新刊!:朝日新聞デジタル(有料会員記事)
    https://www.asahi.com/sp/articles/DA3S15274662.html

    女王ジェーン・グレイは九度死ぬ ~時戻りを繰り返す少女と騎士の物語~|二見書房
    https://www.futami.co.jp/book/index.php?isbn=9784576220369

  • 「九度」死ぬというのは、在位期間九日から来てるのかなと思いつつ。
    何度も時戻りをしながらも、毎度10代のうちに命を落とすジェーン。
    悲劇の女王として知られるジェーンを救うには、これだけの死を繰り返さないといけないのかと、読んでいるこちらが絶望するほど。
    これほどまで悲劇を宿命づけられないといけなかったのか、彼女は。
    当初は彼女の意志など関係なく、ただ時勢に流されて、周りに強要されただけの女王だったのに。
    斬首され、時を戻り、今度は自分から活路を見出そうと動いても、結局最後は命を奪われてしまう。
    しかも毎度毎度、死因も死ぬ年齢も異なる。
    これでどう対策すればいいというのだ。
    だから、ジェーンも途中諦めるターンもあった。
    さもありなん。

    ただ彼女を救おうとしているのは、彼女自身以外にもいた。
    毎度立場は変われど、同じ時戻りをしている人物が。
    この二人がようやく互いの手を取れたとき、最高の逆転劇が始まる。

    この時手を組んだ相手が個人的には意外で「そうきたか!!」と思わず雄叫び。
    確かに史実でも彼女に同情的だったのは、この方だ。
    馬鹿親のせいで、史実では結局処刑されてしまうジェーンだが、それはさておき。
    最後の時戻りで、あの方を巻き込んで最後の逆転。
    その先に見た景色とは。
    必見です。

  • 4.5くらい。面白かった。

    文章がもう少し柔らかいネット小説やなろう系かなと思ったら、ジェーンの周囲や政治の話で硬くて面白かった。史実に基づいてるのがわかる。フィクションが混ざってるかもしれないがわからんので面白い。
    死に戻りでその条件もきっかけもきっちり説明してるのが良かった。めっちゃ取って付けたようなもんだけど、それで良い。そんなもん。蜘蛛の糸みたいに仏様が助けたくなった、みたいな理由でも良い。

    ジェーンもすごいけど、ハロルドもすごい。やさぐれないで、決意してからは5年間地道に努力してる。偉くない?すごいよ。ぶっちゃけ死に戻りよりすごいなと思った。年の差も、何度も戻って年を重ねれば老いてくし、気にはならなくなった。最初の頃のハロルドは爺さんっぽいと描写されていたし。医者のあたりではっきり自覚したのかな?トマスとの結婚や出産も見届けていたし、他の男に任せられないなら自分が、というのも良い。早く教えてやれよと思ったが、ためらう理由もわかる。

    ジェーン・グレイについては絵画を2度見て、可哀想だなあとしか思っていなかったので、彼女の出自やどう生きてきたのかわかって面白かった。家系図便利。めっちゃ助かった。作者のコメント通りキャサリン多すぎ。寝所で口走っても2分の1の確率でバレない。なんてね。

    薔薇王の葬列も見ていたので、その血がここまで続いてるのかと面白かった。この頃のイギリス王室については、映画のブーリン家の姉妹も見たし恩田陸の小説の『ライオンハート』や、他の映画も見てきたが、ジェーン・グレイの掘り下げはこれで初めてだったのでエンタメとして楽しめた。小説で彼女を救う。良いな、これ。ありがとう作者。

  • 有名なドラローシュの絵画と史実をうまいこと料理したなって感じ。

  • 悲劇の女王ジェーン・グレイを題材としたループ物。ループ物は最終的にハッピーエンドだけれども、そこに至るまで9回ループするのはしんどい…。9日女王だから9回繰り返すのか。
    同じく繰り返してる彼は教会からかと思ってたけど、冒頭そこからだったのか。例の絵の印象が強くてサブタイトルの「騎士」と結びつかんかったわー。

  • 実在人物の名前を使ってる事もあり、事件が重いので基本硬くて重い内容。
    ジェーンもリピートすることで無双するわけではなく、常に力の無い子供で生きるのを諦めがちなので余計重い。最終的には良かったと思えるラストにたどり着けてほっとしました。

  • 悲惨な運命を辿った実在の女王が主人公です。
    悲惨な運命を回避する為に時を繰り返す少女の物語というのは、定番ですね。

  • ジェーングレイはの絵を知ってるくらいでした。創作は入っているけどちょっとは知れたかな~って感じです。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00625096

    女王は愛のために生き、騎士は愛のために死ぬ
    悲劇の十字架を背負った少女は、生と死の果てに運命の人と巡り会い…

    九日間女王、ジェーン・グレイ。十六歳にして断頭台の露と消えた──が、目覚めると九歳の自分に戻っていた。混乱した無力な少女はなす術もなく死に向かい…再び、九歳のジェーンとして目覚めた。繰り返す人生の中、陰謀や裏切りに何度も力尽きながらも生きようと足掻くジェーン。そんな彼女を助けるかのごとく、毎回違った役割で現れる騎士ハロルド。いつしかジェーンはハロルドを心の支えに、運命に立ち向かう。(出版社HPより)

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著者プロフィール

藍川竜樹(あいかわ・たつき)
兵庫県出身。2011年度ロマン大賞を受賞した『ひみつの陰陽師』で作家デビュー。
著書に『龍仁庵のおもてなし 龍神様と捨て猫カフェはじめました』(三交社)、『孤高のぼっち令嬢は初恋王子にふられたい―呪いまみれの契約婚約はじめました―』(一迅社)などがある。

「2021年 『古器旧物保存方つくも神蒐集録 ~わけあって交渉人の助手になりました~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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