キスなんてだいきらい

  • 文化出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784579401000

感想・レビュー・書評

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  • ウンゲラーさんとの最初の出会いがこの本。
    今表紙を見ても、くすくす笑いがこみ上げてくる。
    この猫の、なんと反抗的な表情。まぁそれが可愛くて可笑しくて・笑
    モノクロの挿絵と長いテキストでとても読み聞かせには向かないが面白さで☆5つ。
    うちの子そっくり!というお母さんもかなり多そう。
    今まさに我が子が反抗期のただ中という方にはとても笑えないかもしれないが、通り過ぎればそんな時期はひたすら滑稽なもの。
    そういう目でお読みあれ。

    とにかく反抗する主猫公のパイパー。学校でも悪戯好きで乱暴者。
    次々に問題を起こし、友だちとのケンカでとうとうグルグル巻きの包帯頭に。
    それを見た優しいお母さんは思わず・・

    世話好きのお母さん。余裕たっぷりの大人なお父さん。
    両者の対比が面白く、看護婦さんの容赦の無さも笑いどころだし。
    仲間の前でエラぶって親の悪口を言う様など、もう顔がゆるみっぱなし。
    え?このお話どうなるの?と思い始めたころに、ちゃんと落としどころでほろっとさせる。
    このお母さん、さすがです。大人はこうでなくちゃ。

    これもまた成長の一段階。
    反抗すべき年齢で反抗しておきましょう。
    小さな頃は良い子だったのに大人になったらまぁ・・という人が案外多いので年齢に即した問題をちゃんとクリアしておかないと。

    和訳がとても上手くて、すいすい読めてしまう。
    74年の初版という古さは全く感じさせない、ウンゲラーさんの楽しい楽しい一冊。
    222の猫の日に、懐かしい本を読んでみました。

  • キスの習慣はないけれど、最近そういったスキンシップを恥ずかしがるようになった7歳の息子と。
    母さんのキスが大嫌いな反抗期のパイパーは7階から物を投げ捨てたり、学校でやんちゃしたり、こっそり喫煙!?したりのいたずら小僧。
    でも、どんな悪ガキでもママにとってはいつまでもかわいい「パイちゃん」なんだよね~wパイパーママの気持ちが手に取るようにわかってニヤニヤ。息子もニヤニヤw
    悪ぶってるパイパーが最後に見せるぶっきらぼうな優しさとママとの仲直りが嬉しい。
    自分も息子の成長に置き去りにされないように心してついて行こう。

  • 男の子から少年へ、
    親もいつまでもこども扱いばかりしていてはいけないし、こどもも大人になるには、人への優しさも知らないといけない。
    そんな気づきのある一冊でした。

  • 87歳で亡くなられたトミーウンゲラー(アンゲラー)の作品です。

    #すてきな3にんぐみ
    #月おとこ

    などで知られています。

    扱いづらい特殊な題材を風刺もこめてサラッと表現してしまうのは彼ならではのセンスですね!
    .
    こちらは男の子を持ったお母さんには是非読んで欲しい、そして思春期真っ只中のお子さんにも!
    主人公は小学高学年頃の姿かなぁ〜?いたずらは少し幼稚なので……もう少し下??
    .
    子猫のパイパーはママに言われる事には何でも反発します。嫌だと思うことは徹底してしない……、気持ちを伝えるのが下手で、子供扱いされることに腹を立て、大人ぶってみては一人で怒っています。
    .
    親子の通過儀礼とも言える反抗期をパイパーの家族を通して表現していて、とても親近感のあるお話しです。
    母の気持ちも子供も気持ちもよくわかるよ〜。
    .
    やんわりしたお父さん
    保健室の先生
    タクシーの運転手さん
    色々な大人がいて、色々な考えがあって……大人への第一歩をこの本と共に!
    そんなふうに思います。
    .
    パイパーのやんちゃぶりもお見事、あっちこっちにぶつかりながら成長していく姿、かなりパンチの効いた絵本です!
    .
    最後にキスは嫌いだけど、ママは好き〜!と言えるパイパーがとても可愛く感じます。
    .
    #キスなんてだいきらい
    #トミーウンゲラー  作
    #矢川澄子 訳
    #文化出版局

  • かわいがられてキスされて喜んでいたはずの男の子が、大人になる過程を、ねこを主人公に丁寧に描いている。母親の思いなんてまったく分からず疎んでいた状態、そんな心を見透かしそっと寄り添う父親に安心する場面、母親の気持ちを理解し適度に距離を取りつつ思いやりを見せる様子、そんな細かい心の揺れを、きちんと零さず表しているのが好き。自分の子どもが思春期を迎える頃に、自戒としてもう一度読み返したい。

  • 子供の自立だね…

  • 子ども扱いするお母さんに反発するパイパーのやんちゃぶりや、お母さんを初めて怒らせて反省し、花束をプレゼントするなど微妙な反抗期の少年の気持ちが絶妙に表現されている絵本。

  • 主人公の男の子は、過干渉で愛情過多なお母さんがだいきらい。
    ムシャクシャして家でも学校でもわるさばかり、ついにお母さんにもキレちゃった!

    内容のわりに文章が長いですが、家でのんびり読むにはいいんじゃないかしら。
    子どもにとっては、反逆児の主人公は、ちょっとしたヒーローなのかもしれません。
    子離れできないママにもおすすめの一冊です。

  • こどもの立場から読むとこれほどスカッとするものはない。こどもの意地も葛藤もごめんなさいもありがとうも詰まっている。

  • やさしいとこもあるのさ☆

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