すてねこタイガーと家出犬スポット (文研じゅべにーる)

  • 文研出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784580813076

作品紹介・あらすじ

そいつは坂になった道で、どさりと横になっていた。大型の犬で、頭からしっぽまで、白地に黒のぶちがちらばっている。タイガーはいくらか強気になって、もう少し首をのばし、葉のあいだからのぞいた。犬は大きな白い頭をそらし、明るい色の目をほそめて、木の枝ごしにタイガーを見つめた。二ひきはそうして、しばらくにらみあっていた。だが犬は顔をそらし、首にかかった引きひもをかじりはじめた。ひもは首輪につながっている。逆のはしは茂みの中で、かん木にからまっていた。小学4年生以上。

感想・レビュー・書評

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  • 表紙の絵は今時の子どもたちには地味だろうけど、個人的には好み。黒だけで描かれた絵だがとても温かい。ストーリーも温かい。
    虐待された犬と捨てられた子猫が出会い、2匹が寄り添って生きていく。2匹なのがいい。また犬と猫という設定がいい。犬のスポットはメスで、子猫のタイガーを育てながら生き抜いていく。タイガーの性別は分からない。スポットは、森の小動物をとらえて飢えをしのぎタイガーにお乳をやって、自分の体の内側に温かい寝床を作ってやる。その母性に胸打たれる。虐待されていたのに人間不信にならず優しい人間に食べ物をもらって生きていく。そのうえ老人や子どもを助けようとするスポット。またスポットの愛情に全身で甘え、危機的な状況にも小さいながらも立ち向かうタイガー。2匹の愛らしい仕草、けなげに生きていく姿に子どもたちの心も温まるだろう。ラストも満足だ。子どもに手渡したい良書に出会えた。低学年に読み聞かせするのもいい。

  • 森に捨てられた子猫のタイガーと虐待から逃れるため家出をした犬のスポットが「ほんとうの家」を見つけるまでの旅の様子が、犬猫目線ではなく客観的に描かれています。

    作家はノルウェーの方ですが、犬猫を捨てたり虐待したりするのはどこの国にもあるんですね。人間の子どものいじめもですが。

  • 捨てられた子ねこと、虐待を受けて逃げ出した犬が、寄り添いあって
    生き抜いていく放浪の物語。

    釣り人の魚を盗んだり、町ではレストランのゴミ箱をあさったり、
    親切な老人と子どもに飼われることになって安心したのも束の間、
    老人が倒れ、2匹は再び放浪生活へ。

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