- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784580822320
感想・レビュー・書評
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重たい。読んでいて子供を小学校に通わせるのが怖くなりました。
軽い気持ちで発せられる、からかいや悪口、クスクス笑い、などなど。する側から見れば大したことないと思えるようなことでも、当事者にとっては逃げ場のない教室の中で攻撃されるようなもの。子供には学校に行かないと他に行ける所がない、というおばあちゃんの台詞に納得。学校怖い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
参りました。まず題名から引き込まれてしまいました。表紙といい、裏表紙の絵も、こんなのでいいの?と言う感じがしました。よくぞ描いて頂いたな、と。やっぱり心が強くないと生きて行けない世の中なのだ、と。また長谷川集平さんの絵がこの本の内容をよ〜く表現されていていると思いました。
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いじめ、学校、思春期の始まりについて書いた本は山ほどあるけど、この本は…なんというか、すごい。
絵もタイトルも、そして気持ちの描写が、え?これ、あり?って思いながら読んだ。
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子供のあやうい世界
子供の現実
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どっしりと重たい内容
6年生米利ちゃんは同じクラスの転校生昼間くんと路上にいるクニさんと交流する。
同級生とうまくいかず、5年生のときは学校を休んでいた米利ちゃん
6年生では、昼間くんも米利ちゃんも男子にからかわれたり。
小学生の頃のなんとも逃げ場のない日々を思い出した。学校やクラスっていうのがすべてな感じにどうしてもなってしまう。でも、それぞれ家ではそことは違う世界もあって。
そして、そのなんとも言えない、言葉ではうまく表すのは難しい感じや感情が文章になっていた。 -
思春期の子どもたちの心の中のモヤモヤが繊細に深く書かれていた。いじめている方もいじめられている方も立場は違っても抱えているという事実は同じ。それとどう付き合っていくか、どう消化していかは人それぞれだが。この年頃の子どもたちはそういうことと戦っているんだということを肝に銘じておきたい。
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ひさしぶりに息苦しくなるような本を読んだ気がする。読んでいるうちに自分の小学校、中学校時代の嫌なことばかり思い出す本。自分が加害者だった時間の記憶もあるので、えらそうなことは言えないが、やっぱり日本の学校って救いようがないほど病んでいると思う。そこで死なずにすんで、生き残った自分を恥じないといけないくらい、仕組みとしての問題は大きい。栗原彬さんがどこかで書いていたように「受験戦争」というのはメタファーでなくて、実態そのものである。人がつぎつぎに倒れ、殺される。ともあれ、良い本でした。安易な解決も示してないところもまじめで良いと思った。