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- Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582231250
感想・レビュー・書評
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フランス文学を基調としたイメージの話。写真論というより仏文よりの内容っぽいかな。
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数人の著者による論文を写真と文学という枠組みでもって一冊にまとめたのが本著。
20世紀フランスの写真家と小説家を中心に写真とテクストの密接な繋がりを見つめる。
ブレッソンやギベールの資料をかき集めたくなる。
サルトルの現状嫌悪が写真に対する嫌悪感へと赴くという論考には個人的な経験と相まって納得させられてしまった。
バルトの明るい部屋を早く読まなければ。 -
写真という特殊なイメージのあり方は、今日ではとりわけ小説、エッセー、自伝、戦争をめぐる証言や創作のなかで、独特の力を得るようになった。家族の肖像をめぐる物語、埋めようのない喪失感の物語、写真の周囲に生前の思い出の品を配したヴァナキュラー写真、装われたセルフボートレイト、ホロコーストをめぐる一族の物語など、多用な物語形式や芸術形態のリアリティを根底から支えるものとして、写真はこれまでにない存在感を獲得している。
この変化を、歴史的は変動の記述と、言葉と写真のあいだに働くダイナミズムの再検討によって捉えようというのが本書の狙いである。
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