HOUSE VISION 2013 TOKYO EXHIBITION

制作 : 原 研哉  HOUSE VISION実行委員会 
  • 平凡社
4.10
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本棚登録 : 73
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582544459

感想・レビュー・書評

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  • 結局行こうと思いつついけなかった表題の展示会(http://t.co/r6P8pW1pME)について、主催者である原研哉氏によるコンセプトと、出展者・企業それぞれのブースとの紹介本。
    今後の日本の「家」の形が色々な形で提案されていて、非常に面白かった。壁面緑化した美しいトイレを中心に置いたTOTOの家とか、住友林業の数寄屋造りで漆喰をモダンな形で取り込んだ家とか、リクシルの屋外と屋内の敷居をなくして自由に動ける家とか、無印良品の収納棚を家の一部にした家とか。
    個人的にどのブースにも感じたのは、物理的なHOUSEとしての利便性を求めるのではなく、精神的な故郷としてのHOMEを求めているということ。マズローの5段階欲求(だっけか?)で言う所の最後の欲、生き方に目覚める自己実現の欲求を家やそこで暮らす人や周りのコミュニティに投影させた印象。
    それはとても素晴らしい在り方だけど、結局そういう投影をして建てた人、現実で言うと家長的な人以外はどうしても心のどこかで私の求める家ではないっていう違和感が残ってしまうと思う。基本的には過ごしやすく良い家で、雰囲気は柔らかいものであっても、強い主張はどうしても警戒心を抱かせてしまう。
    なので、自分が将来実家を改築、リノベーションする機会があれば、ここにあるような近未来の生き方を映した家もいいけど、どちらかというとミースが提唱したところのユニヴァーサル・スペースをそれぞれに与えるような家にしたい。
    家自体には昔からの伝統だったり家業による特徴だったりが残っていても、内部空間である居間や書斎や寝室や各自の部屋等はそれぞれが自由に色をつけれるといいな。それでいて、極端に投げっぱなしな無機質の家ではなく、家族というコミュニティの精神的なホームとして安らぎを得れる程度にはありたい。

  • 面白すぎて何を書いていいのかわかんない。今年3月に行われていた、HOUSE VISIONっていう未来の家の展覧会のカタログでした。2050年、ひとびとはどういう暮らしをしているのだろうか、っていうのがテーマで建築家×企業でその未来を考えていくっていう。
    物自体は自由にならなくてむしろいまと変わらないものが多いなあという限界も感じるけれど、すむとか、生きるとか暮らすとかの考え方が自由になるっていうことはどういうことか考えさせられた。もっと家は自由になるところもあるけど、こういう風に家を考えない人はどういう風にとりのこされていくのか、というのも気になるなあというところ。インテリア・ライフステージのひとつ、資産、いろんな面からみんなが家を考えているから、こういう未来がどういう風に日常になるのかってことが気になる。みんな「気づき」をどうしているのか。
    日本てへんてこな国だなあ。
    やっぱり自分が一番興味をひかれたのは、地域圏、山本理顕さんのやつで。「500人で暮らす」っていうことを考えるっていうものなんだけど、そこではやはりSNSとかも欠かせなかったり、こういうのって実家のほうでも街おこし的にやっていることだったり、そういう流れがやっぱり未来なのかなあ。コミュニティみたいにすめたらきっとラクだってい気持ちがすごくあるんだ。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784582544459

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著者プロフィール

グラフィック・デザイナー。1958年岡山市生まれ。武蔵野美術大学教授。日本デザインセンター代表。
文化は本質的にローカルなものととらえつつ、日本を資源に世界の文脈に向き合うデザインを展開している。広告、商品、展覧会、空間など、多様なメディアで活動。
著書は『デザインのデザイン』(岩波書店/サントリー学芸賞受賞)、『白』(中央公論新社)ほか多数。

「2014年 『みつばち鈴木先生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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