- Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582634310
感想・レビュー・書評
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作家が愛犬に相好を崩している珍しい写真と親族が描く作家と犬のエッセイで綴られている。意外な一面が見られるのが楽しい。
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犬との写真について考える。
あんまり撮ってないな、誰か撮ってくれてるのかな。
母はわたしたち三兄弟それぞれが犬と一緒にたわむれている写真を一枚ずつ持っていて、財布だかなにかに忍ばせているらしい。まあ、だから、四兄弟なのかもしれない。
作家が愛した犬たちについて、豊富な写真と、関係者たちの裏話的エッセイで知ることができる本。メロメロになってしまっている飼い主たちは恥ずかしくてたまったもんじゃない、のかもしれないし、やあやあ紹介してくれてありがとう、こんなんじゃ少ないからもっとウチの子の写真載っけておくれよ、なのかもしれない。
個人的には巨匠黒澤明のデレデレっぷりにびっくり。 -
<目次>
略
<内容>
作家の愛した犬について、作家本人ではなく、家族や関係者が短いエッセイで語っていく。周りには、作家にまとわりつく犬たちが…。犬好きにはたまらない一冊。 -
近代から現代にかけての、ペットの扱いがよくわかる。
今やったらアウトなことも、平気でやっている気がする、昔は……。 -
「作家の犬」、2007.6発行。犬好きの作家たち。志賀直哉(イングリッシュ・セッターなど、以下同じ)、菊池寛(グレイハウンド)、林芙美子(ポインター)、井上靖(秋田犬)、遠藤周作(柴犬)、中野孝次(柴犬)など。
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2007-00-00
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文豪、著名作家が飼った犬と主人の写真をメインに飼い主である作家と犬との関わり方、思い出を綴った本。登場する作家はすべて今は鬼籍の人ばかりである。文豪、志賀直哉が犬と戯れる写真を見ると何ともほほえましい。どの作家たちも自分の飼い犬と対峙している写真、また一緒にカメラに向かっている顔は本当に優しく、慈愛に満ちている。人間とは愛するペットに向かうとこのようにやさしさに満ちたものになるのだろうか。
恐いといわれた映画監督・黒澤明でさえ愛犬には手放しでかわいがったとか。写真に写るその姿は「親ばか」のそれである。
またこの本は写真を多用しているが、その写真が懐かしい昭和のイメージを抱かせる。日本家屋の縁側で家族とペットと共に写した写真。広い庭で戯れる犬と飼い主。高度成長期に入ったあたりのブルジョアジーを体現したような洋風な居間のソファーでくつろぐ飼い主と犬等々、私が育ってきた昭和そのものである。作家と犬の関係ばかりでなく、昭和の懐かしさを感じさせる写真も掘り出し物だ。