- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582763430
作品紹介・あらすじ
檜、欅、松、栃、杉、桜…木を愛し、木工の類を毎日そばに置いて使っていたという著者による「木の話」二十選。日本の木の伝統と、人の木に対する関わりについて感覚と体験、そして取材を通じて深められた思考が、やがて独自の日本文化論へと結晶する。
感想・レビュー・書評
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2016/8/15
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美に対する感性がある人はこういう文章を書けるのだろう。
私はまったくもって白洲さんの足元にも及ばないが、日本人の根底に流れる美意識は大切にしたいと思った作品であった。 -
二十種類の木を採り上げたエッセイ集。
この人の言葉は凛として読むと背筋が伸びる思いがします。
木毎にそれにまつわる仕事をする人の話が書かれ、伝統を守ること、工芸の美しさのこと等、日本の文化を掘り下げて語られているのでぐいぐいと引き込まれました。
楊の話の中の楊筥の作りの美しさには目を瞠りました。カラー写真で見たかったです。 -
「木」についての思索・エッセー。
木工を日常的に利用し、仏像彫刻を愛する著者が
取材を通して思考を深めていくことにより
ヒノキ・ケヤキなど一つ一つの木の話の中で
日本文化への鋭い考察がつづられる。
木は数百年という時の中を生きる、人の一生のスケールを
超えたもの。
それに対する畏怖や、それを加工して生活に利用する行為が
日本文化の形成に深く根付いていることを実感できる本。
文章の一節一節に重みがある。
こういう文章を自分も書けるようになりたい。 -
白洲正子さんの本を読んでいると心を打たれるページがしばしばある。うまく言い表せないが、解説で永瀬嘉平さんが、「この本の一言一句には、しっかりとした木霊(こだま)が感じられる。もちろん彼女の”言霊(ことだま)”がそうさせるのだが。」と書いている。文字以上のものが確かに伝わってくる。
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内容(「BOOK」データベースより)
檜、欅、松、栃、杉、桜…木を愛し、木工の類を毎日そばに置いて使っていたという著者による「木の話」二十選。日本の木の伝統と、人の木に対する関わりについて感覚と体験、そして取材を通じて深められた思考が、やがて独自の日本文化論へと結晶する。