ローマ書講解上 (平凡社ライブラリー)

  • 平凡社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (559ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582763966

作品紹介・あらすじ

戦争と革命の危機の時代にあって、人間主義的な近代神学を批判し、神と人間の断絶を唱えながら、逆説的に信仰の絶対性を回復させようとしたカール・バルトの代表作。二〇世紀のキリスト神学に革命をもたらすと同時に、現代哲学にも大きな影響を与えた歴史的名著の旧訳を全面的に改訳。

感想・レビュー・書評

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  • 有名な神学書。
    神学者でもキリスト教徒でもない身としては、内容は一部しか理解できなかった。

    ただし、理解できない最大の原因は、翻訳がひどく、日本語になっていない箇所が多いためである。(主語と述語がいつのまにか食い違っていたり、その関係がぼかされていたり、句読点の場所がおかしかったり、ダッシュがヘンテコな場所にあったり、その他悪文のオンパレード)
    これで下巻まで読まなければならないというのは相当つらい。
    旧約を全面的に改訳とあるが、これ以上ひどいものを売りに出していたのだろうか。
    だとすれば、そちらの方が珍品として価値があるかもしれない。

    残りの部分はなんとか理解できる。
    理解できるといっても、論旨は分かるのだが、なにを指して言っているのか、実質的な中身は分からない。
    キリスト教会に対する厳しい批判などの部分は理解できるが、神信仰の積極的な面が語られてくると、なんのことだか。
    それでも、著者の饒舌なまでの迫力もあって、重要性は伝わってくる。

    文庫版で上下あわせて1000ページの著書である。
    キリスト教は2000年以上の歴史があり、トマス・アキナスからルターやカルヴァンを経て、膨大な神学的議論の蓄積があるはず。
    厚く覆われた旧来の議論の壁は、これぐらい重量のある弾丸でないと突破できないのだろう。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(佐藤優選)32
    宗教・哲学についての知識で、人間の本質を探究する
    「不可能の可能性」という形で神学を再編した現代神学の基本書。

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著者プロフィール

Karl Barth 1886-1968. スイスのプロテスタント神学者。無名の牧師時代に著した『ローマ書』が当時の思想界に衝撃を与え、弁証法神学の中心的存在となる。ドイツの大学の神学部(ゲッティンゲン、ミュンスター、ボン)に招かれるが、ナチズムと対立して講談を追われた。その後母国バーゼル大学の教授となった。1930年代から30年以上にわたり未刊の大著『教会教義学』を書き続けた。

「2018年 『バルト自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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