白菜のなぞ (平凡社ライブラリー い 22-1 offシリーズ)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 26
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (148ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582764475

作品紹介・あらすじ

キムチ、漬け物、鍋料理…。白菜はうまい!その白菜を日本人はいつから食べるようになったのか。日本の畑で取れるようになるまでの長い年月、そして多くの人たちの失敗と挑戦…。誰でも知っている白菜の、でも、誰も知らないそのなぞの正体に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 北村薫さんの「ミステリ十二か月」で紹介されていた、ホントに日常の謎を描いた一冊。
    はくさいって、実際のところ、どうよ!?冬、特に鍋や漬物に欠かせない野菜の正体を私達は知らなすぎた?

  • 日本人はいつから白菜を食べるようになったのか。日本の畑で取れるようになるまでの長い年月、そして多くの人たちの失敗と挑戦。誰でも知っている白菜の、でも、誰も知らないそのなぞの正体に迫る。94年仮説社刊の再刊。
    (1994年)
    — 目次 —
    第1話 なぞのはじまり
    第2話 ハクサイが日本にやってきたころ
    第3話 所かわれば品かわる
    第4話 ハクサイの栽培にかけた人たち
    第5話 ようやく取れた日本うまれのタネ
    第6話 花粉のなぞに迫る
    第7話 あなたの「?」がなぞを解く

  • ★★★★☆
    白菜がいつ日本に定着したかを探る。
    ずーっと昔から日本にあったのかなと思いきや意外や意外、明治以降のことなのです。
    しかも伝来はお隣り清国から。ずっとお付き合いのあった国なのに。
    作者はそれを不思議に思い、読者に問題提起をしながら、謎に迫っていきます。
    結球させることの難しさ、先人の苦労もしのばれます。
    畑で作物を作るとき、苗や種をお店で手に入れないと出来がまちまちになるわけが、やっと理解できました^^;
    目うろこ〜。

    だいこんについてもページを割いています。
    (まっきー)

  • 日本での白菜の歴史は意外にも新しくて、明治初期にもたらされ日清戦争で注目を浴びたのだそうだ。当時は種を輸入して栽培したのだが、栽培して得た種から育った白菜は葉がなかなか結球しない。なぜか?しかし、20世紀初頭になってそれを克服する秘策を発見し、日本でも大量生産化できるようになった。その秘策とは?
    中学生くらいの読者を念頭において書かれたらしく、文章も平易で簡潔。科学読み物としてどんどんのめり込んで読んでしまいました。若い人たちに是非とも読んで欲しい良書ですね。農学や科学史に興味を持つ人が増えること間違いないと思います。もちろん若くない世代の方も。

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著者プロフィール

1930年 東京の下町(現・台東区東上野)に生まれる。
1951年 学生時代に自然弁証法研究会を組織。機関誌『科学と方法』を創刊。
1958年 物理学の歴史の研究によって理学博士となる。
1959年 国立教育研究所(現・国立教育政策研究所)に勤務。
1963年 仮説実験授業を提唱。仮説実験授業研究会代表(〜2018)。
1973年 月刊『ひと』(太郎次郎社)を遠山啓らと創刊。
1983年 月刊『たのしい授業』(仮説社)を創刊。2018年まで編集代表。
1995年 国立教育研究所を定年退職(名誉所員)。私立板倉研究室を設立。サイエンスシアター運動を提唱・実施。その後「科学の碑』の建設なども。
2013〜16年度 科学史学会会長。
2018年 2月7日 逝去。
著書 科学史・教育史の専門書の他,仮説実験授業を中心とする科学教育・社会の科学,特に歴史教育,科学啓蒙書,科学読み物,絵本など,広い範囲にわたって多数。たとえば,『原子論の歴史』『模倣の時代』『増補 日本理科教育史』『仮説実験授業』『未来の科学教育』『科学的とはどういうことか』『歴史の見方考え方』『もしも原子がみえたなら(絵本)』(以上,仮説社),『日本史再発見』(朝日新聞),『ぼくらはガリレオ』(岩波書店)等々。

「2020年 『なぜ学ぶのか 科学者からの手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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