- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582767292
感想・レビュー・書評
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著者の阪倉篤義さん、ウィキペディアには、次のように紹介されています。
阪倉 篤義(さかくら あつよし、1917年5月23日 - 1994年10月22日)は日本の国文学者・国語学者。京都大学名誉教授。
京都府出身で、父阪倉篤太郎は漢学者。1941年京都帝国大学文学部国文科卒業。京都大学教養部助教授、1962年「語構成の研究」で京大文学博士、1963年教授、1981年定年退官、名誉教授、甲南女子大学教授。1991年秋、勲三等旭日中綬章受章。国語辞典などの監修者でも知られ、晩年は、師の新村出記念財団理事長を務め、広辞苑第三版(岩波書店、1983)、同第四版 (1991) 刊行に際し序文も担当した。
私が所有している、講談社の『国語辞典第二版』は1991年11月に発行されたものですが、この国語辞典の監修者の一人に、阪倉 篤義さんが、名前を連ねています。
そういった縁で、今回、著者の本を手にしてみました。
今回手にしたこの本は、1978年に書かれているので、著者が61歳位の時に書かれたものと思われます。
で、この本を最後まで読んだのかというと、そんなはずはなく、14ページまで読んで終了としました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
京大教養部で学んだ懐かしい学者による本。語源学というものはなく、新村出自身が「古今東西にわたる文献の博捜と広い文化史的視野からの考究を重ねながら、一語一語についての実証的記述に終始するコツコツ屋を以て任じ、統一的理論を求めなかったという言葉が、巻末の解説に出てきますが、そのあたりに切り込んでいった意欲的な本ということになるのでしょう。かなし、をし、あたらし、わりなし、などの言葉を、記紀万葉、源氏物語から求めていく実証的な研究は奥の深さを感じました。はにかみ、かなしなど、今とは違う意味合いで使われていた説明は興味深いです。かなしが「愛す」という意味で使われたことは聞いていますが、「兼ね」から来た言葉だとは!また「はにかみ」は警戒の姿勢だった!?