女が映画を作るとき (平凡社新書 258)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 44
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582852585

作品紹介・あらすじ

ピンク映画三百本!三十年以上にわたって、日本のセクシュアリティの現実と向き合ってきた女監督が、忘れられた作家、尾崎翠を描き、社会から閉ざされてきた老齢女性の性愛を描く。男社会で抑圧されてきたテーマと真っ向から取り組み、フィルムとともに日本各地を経巡り討論し、その交流から生まれたエネルギーは、世界の女性映画祭やレズ&ゲイ映画祭へと向かう。

感想・レビュー・書評

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  • かつての映画制作現場がいかに無茶な労働環境だったのかが窺い知れる内容になってる。最近の黒沢清のインタビューと比較すると時代を感じて興味深い。
    https://fika.cinra.net/article/202003-kurosawakiyoshi_kngsh/amp

    あと若松孝二組での体験とか、シンプルに楽しい。

  • 県立図書館。

    あるMLで彼女のことが出てきたのでググッてみたら、単なるポルノ映画の監督ではなく、ジェンダー活動家の面も。

  • これも久しぶりに読もうかと。

  • 女性監督の書いた本。ピンク映画を撮っていたりLGBT映画祭に出品してたりと興味深い人。内容もなかなか面白かった。

  • 三百本以上のピンク映画と、一般映画「第七官界彷徨 尾崎翠を探して」「百合祭」を監督した女性監督の自叙伝。
    生い立ちとかはあまり描かれず、ひたすら監督になりたくて、しかし女性差別の壁にぶつかり悪戦苦闘しながら世界の女性映画人たち(男もいくらか含まれるが)と連帯していくまでを描く。
    「神聖なカチンコを女なんかに叩かせるか」とか「映画は男のロマンだ」とかいった、えーっ、そんな古ぼけたこと言ってるのと思わせる映画界の女性差別・セクハラが具体的に描かれ、特にセックス描写における男性中心性が指摘される。
    女の目から見ると、数々の巨匠作品も一面的でしかなく見えてくる。
    男に媚を売る女たちのことを「バカ女の壁」と形容するのも愉快。
    実言うと「浜野佐知」という名前は知っていたが、女だと思ったことなかった。それだけ「ピンクは男のもの」という先入観があったのだね。

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著者プロフィール

1948年徳島県生まれ。高校時代に映画監督を志し、1968年ピンク映画の業界へ。1971年監督デビュー。1985年旦々舎設立。以後、監督・プロデューサーを兼任し、300本を超える作品を発表。1998年から一般映画の制作・配給も手がける。主な作品に『第七官界彷徨―尾崎翠を探して』(1998年)、『百合祭』(2001年)、『百合子、ダスヴィダーニヤ』(2011年)、『雪子さんの足音』(2019年)など。著書に『女が映画を作るとき』(平凡社新書)。2000年第4回女性文化賞受賞。

「2022年 『女になれない職業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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