焼跡のグラフィズム: 『Front』から『週刊サンニュ-ス』へ (平凡社新書 268)
- 平凡社 (2005年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582852684
感想・レビュー・書評
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新書文庫
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[ 内容 ]
戦時中の対外宣伝誌『FRONT』は、参謀本部の協力の下、東方社で制作された。
東方社が育んだ技術は高く、その雰囲気には自由なものがあった。
敗戦後、「戦争協力」により幹部の誰もが口を噤んでしまったが、著者は東方社の持っていた技術とデザイン力の高さは、戦後日本の出版に生かすべきものと考えた。
日本の敗戦と焼跡の日々の模索のなかで、出版のビジュアル化を希求した貴重な記録。
[ 目次 ]
第1部 虎穴での生き方(日米開戦と共に就職―仕事は対外国宣伝物の制作;心ドキドキの初出勤で出会った異体の人々;西洋館に出入りする革ジャンの長髪族;師匠と同室で気づまりの一人助手 ほか)
第2部 焼跡をさまよう(敗戦―廃墟の焼ビルにあてもなく集う日々;焼ビルに身を寄せ合う元社員をさらに襲う不幸;広島・長崎の原爆記録を撮影―木村部長の度胸でフィルムを守る;『東京一九四五年・秋』の刊行―文化社が戦後に残したもの ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
一気に読み終わった。これは、『写真編集者放浪記』なんだなと思った。出版における情報伝達のあるべき姿を必死に模索した時代だったのだとも。