- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582858303
感想・レビュー・書評
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音楽と絵画の関りは多い。どちらも感覚を基にした芸術だからだ。そういう本質的な面もあるが、画家が楽器をよく演奏したとか、絵画に楽器や演奏自体が描かれているとか、絵画によってインスパイアされた音楽とか、画家と音楽家のエピソードなどとか、幅広い範囲で書かれた本である。
「絵画に描かれた音楽」「肖像画の光と闇」「はみ出し者たちの饗宴」「運命の女」「アートで読み解く近代ヨーロッパ」「印象派とジャポニズム」「世紀末から二〇世紀へ」の七章からなる。中でも「運命の女」が面白い。ファムファタルというやつだ。イザベッラ・デステに冷たかったレオナルド・ダ・ヴィンチとか、モローの絵をきっかけに19世紀にブームになったサロメとか、男性遍歴を重ねたアルマとかの話はゴシップ的だけどね。ココシュカとアルマはできてたとはね。カンディンスキーに袖にされたアルマが意趣返しに、カンディンスキーが「反ユダヤ主義者」だとユダヤ人のシェーンベルクに告げ口して、二人の仲を裂いたが、それは嘘だったというのがねえ驚くよね。なんちゅうやつだ、アルマというのは!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
題名から、音楽を聴きながら名画を楽しむような内容かと思ったのだが、そうではなくて、画家や絵画と音楽との関係が平易な文章と図版で紹介されている。
それぞれが図版も含めて5ページに収まるように編集されており、たいへんに読みやすい。紹介文の最後(締めくくり)が、どうもテレビのドキュメンタリー番組の語り口みたいだと思っていたら、どうやら出典はNHKの「名曲アルバム」の解説文だったとのこと。しかし、語られている内容は、豊富な資料に裏付けられたもので、楽しく読めた。 -
前著に感銘を受けたので。
今作は(かのデアゴスティーニでの)連載をまとめたもの。散漫と言えば散漫だが、その分肩が凝らずに読める。
著者の専門は音楽だが、本書はタイトルどおり絵画に比重が置かれており、著者はお偉い「研究者」ではなく読者に近い「美術ファン」のスタンス。確かな学識に裏打ちされた上でのこの姿勢が、非常に好ましく親しみやすい。
次作も引き続き、タイトルならぬ「クレジット買い」を誓った。
2017/3/17読了 -
絵画の解説が初学者にも分かりやすいのと、クラッシック音楽を嗜む人はこの上なく興味をそそられる一冊。音楽と絵画のコンビネーションが上手くいっている。
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2016/12/21読了。昔の人は、音楽と絵画をどのように楽しんでたかを知ることができるかと購入。
絵画の中に出てくる「物」が何を象徴してるのか、その辺の知識をもっと持っていれば絵画ももっと楽しくなるだろうな。
それにしても、マーラー夫人ことアルマさんの話が強烈(笑) -
オペラやクラッシックに興味が無いのですが、
印象派前後の絵画に、今、強烈に興味があるので、
とても参考になりました。絵はカラーだし。
これからも、
ジャズ、ロック、ヒップホップと絵画の関係が
こうやって語られていくんでしょうね。
時代背景とかも分かりやすかったです! -
惚れた腫れた系の話が多い
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美術、音楽好きにはとても興味深い。
こんな繋がりがあったのかと、初めて知ることも多かった。
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請求番号: M0.117/K156
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