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- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582859225
作品紹介・あらすじ
文学に描かれる「橋」とは、渡るためのものではなく、人々の心を捉えるために存在するものである。小説の舞台として橋を巧みに利用することで、橋を渡る兵士たちの軍靴の足音が戦争の恐怖を伝え、橋が過去と現在をつなぐ役割を果たすことで、過ぎし日と、いまを見つめる登場人物の心の葛藤が深く投影される。
「橋」の世界が両岸を分けつなぐとき、文学はいきいきと動き出す。
感想・レビュー・書評
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そこに橋が登場する意味、橋の表す心情や状況をひろい集めたおもしろい一冊。
現実に自分が渡るときは9割くらい「いい眺めだなー」で終わってしまうけど、文学においてはそんな単純な話ではないのだ。
隅田川の新大橋は芭蕉がその工事を見ながら句に詠み、広重が絵に描き、それをゴッホが模写している。ランボーらが表現したのは、日常の風景に溶け込んだ美しいパリの橋。近松門左衛門の「名残の橋尽し」は橋の名を次々と挙げて心中しようとする男女の心と重ね合わせている。
また、戦争のさなかの橋、彼岸との境界としての橋。さまざまな考察が現れて興味深く読んだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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