感染症と民衆: 明治日本のコレラ体験 (961;961) (平凡社新書 961)
- 平凡社 (2020年11月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582859614
作品紹介・あらすじ
明治期の日本で大流行し、数十万人の死者を出したコレラ。医師や巡査が襲われるなどの暴動、神仏や民俗行事にすがる「コレラ祭」など、民衆史の観点からその歴史を振り返る。
感想・レビュー・書評
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2021年7月期展示本です。
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https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00551789詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今のコロナ禍の対策にもなるような、史実が書かれている。なぜ、このような過去を引っ張り出して、新聞やテレビは教育的報道を積極的にしないのだろうか?
技術は進歩したかもしれないが、生身の人間の進化はそんなにしていないのだから。 -
東2法経図・6F開架:498.6A/O54k//K
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明治時代初頭の1879年にコレラが大流行した。当時の「コレラ騒動」を中心に、日本のコレラ体験を綴った一冊。コレラや医療に関して、知識も情報も少なかった当時、風聞やら思い込みやらで、数多くの暴動が起こったようだ。
さすがに現代では、大掛かりな暴動(当時は医師の殺害も起こっている)が起きるとは考えにくい。しかし、コロナに関連したネットニュースのコメント欄を読んだり、狭いコミュニティの中で医療関係者が差別されている状況をみていると、人間はあんまり進化してないんじゃないかと感じてしまう。
戦後すぐの引揚船ではコレラの集団感染がおこり、「コレラ船」と呼ばれたそうだが、当時の教訓はコロナ禍が始まるまですっかり忘れ去られていた。歴史に学ばないのも人の常か。