Den Fujitaの商法 (2) (ワニの新書 11002)
- ベストセラーズ (1999年12月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784584110027
作品紹介・あらすじ
"元祖・起業家"日本マクドナルド社長藤田田が書いたビジネスの勝ち組になる本、新装版で登場!もっとお金が欲しい人、必読。
感想・レビュー・書評
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POSシステム誕生秘話が面白い。「私は松下通信工業に五百店舗分は保証する、と約束した。それで松下通信工業は開発に着手し、コンピュータを使った新しいレジスターシステムを作り出した。」
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1971年に米日本マクドナルドを設立し、
ハンバーガーを定着させ、
その後1989年に日本トイザらスを創業し、成功させた藤田氏のビジネスに関する考え方を知ることのできる一冊。
少々過激な部分もあるが、
納得させられる部分も多く、勉強になる。
良くも悪くもしっかりとした信念があるからこそ、
執着心や粘り強さが生まれ、成功に近づけるのだと思う。
その彼の考えとは:
①ノウハウに関する藤田氏の考え
私が社長をしている日本マクドナルドは、
ハンバーガーを売っているが、
情報集約産業とかノウハウ集約産業と呼ばれている。
「ノウハウ」は秘密を要する情報、秘訣と訳されているが、「ノウハウ」とは「時間の使い方」だと解釈している。
1日は24時間しかない。
どうあがいてみても、1日に25時間は働けない。
徹夜をしても24時間が限度である。
となると、その限られた時間を
いかに有効に使うかで大きな差がでてくるのである。
②数字に関する藤田氏の考え
数字は万国共通後である。
どこの国の人間にも数字は通用する。
そのことを日本人は忘れているのではないだろうか。
人を説得するためには、
大いに数字を活用することが大切である。
数字のもつ客観性こそが、人を説得するのである。
当人がいくらいいといっても、
数字の裏付けのないものは、
その当人のひとりよがりにすぎない。
③セールスに関する藤田氏の考え
しかし、「カラスが黒い」のは当たり前の話である。
じつは「カラスは白い」のである。
私は「カラスは白い」ということを証明できる人間でなければ、この資本主義では生きていけない、と思う。
もしも、あなたが、自分の奥さんでもいい、彼女でもいい、友だちでもいいから、その人の前で「カラスは白い」ということが証明できれば、
あなたは一流のセールスマンとして通用するし、一流の社長にもなれるし、この資本主義社会を生きていくことができる。
あなたの話を聞いて、
「なるほど、カラスは白い」とうなずいたら、である。
「それでもカラスは黒い」といわれるようでは、
アウト、ダメである。
それぐらい資本主義社会というのはトリッキーなところがあるのだ。
④日本式経営に関する考え
私は外国人に日本料理をごちそうするときに、これは2000年間テスト済みの料理ですという。
だから、寿司は生魚だからといってこわがることもないし、
フグの毒を恐れる必要もないし、
大根オロシが不衛生などということを心配する必要はない、といってやる。
日本料理の人体実験は、
製薬会社が5年、10年と実験しているよりもはるかに長く、2000年のテストをしているのだから、
100パーセント大丈夫だ、安心して食べてください、といってすすめる。
だから、日本料理に限らず、
日本が2000年間かけて開発したソフトウェアは、アメリカでも絶対通用するはずである。
アメリカの200年の歴史に比べると、
仁徳天皇以来の2000年の日本の歴史は
絶対に“一日の長”がある。
問題はその日本のソフトウェアをいかにうまく活用するかである。
日本には立派なソフトウェアがあるにもかかわらず、
アメリカのほうがいいと錯覚して、
アメリカ式経営とかいってありがたがっているが、
日本式経営にもけっこういいものがある。
ただ、みんなそれに気が付いていないだけである。
⑤社員の能力・教育に関する考え
ひとりひとりの国民に、教育はいきわたっているから、
社員の玉石の差はそんなにない。僅差である。
だから、あとは会社側の教育しだいである。
会社側がはいってきた社員を、
自分たちの目的に合わせるために、
どう教育するか、である。
戦時中の軍隊も、最初から兵士を集めたわけではなかった。
もともと素人軍隊である。
その素人軍隊が、アメリカ軍を震え上がらせる活躍をしたのである。
戦後、一時期、私は進駐軍関係の仕事をしていたことがあるが、
そのときに、ある大尉がしみじみといったものだ。
「日本にアメリカと同じ数の武器があったなら、
この戦争でアメリカは負けていた」と。
⑥女性に関する考え
これからのビジネスの主流は流通のないものである。
流通はコンピューターで処理してしまい、
金と頭だけを動かすビジネス、それをさがすべきである。
そういったこれからのビジネスには女を使うべきだ。
女は大酒を飲んだり男を買ったりはしない。
男のように浪費をしない。
だから、優秀な女性を集め、
女の頭脳を活用していくべきである。
無能で勤労意欲のない男を5人集めるよりも、優秀な女性ひとりを使ったほうがはるかにいい。
ビジネスには、ときには女のもつ冷酷さも、活用できるものなのである。
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日本にはしっかりとした基礎があるので、
人材に優劣はなく、教育次第、という考えにはうならされる。
仕事は結局誰でもできるのだから、
「いい人がいない」「育たない」という人は、自分次第でどうにでもできることに気づいていないのかもしれませんね。
数値で裏付けながら、効率よく運営するというのは、ビジネスの基本ですね。
面倒くさがらなければ、家庭にも応用できます。 -
藤田田/著
“元祖・起業家”日本マクドナルド社長藤田田が書いたビジネスの勝ち組になる本、新装版で登場!もっとお金が欲しい人、必読。 -
約30年前に書かれた本です。が、ちょうど今、この時代に起こっている出来事がいくつもあり、著者の推理力を体感できる。
電話のベルを売るという話。社員に外国語をしゃべらせろという話。その他、推理どおりになっていることが多々ある。
だから、ある意味、今読むととても面白いと思う。 -
もし自分が経営者だったら見習うことがたくさんあると思う。マクドナルドがすごく良い会社に思えるがしかし、現在はどうなのだろうか・・・
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p45 景気が悪いという“環境”をかえていくのは総理大臣の仕事
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▼100文字感想▼
母乳とマックシェイクの不思議な関係。客を32秒
以上は待たせない。パンの厚さは17ミリなど、お
いしさは科学だということに鮮烈な驚き。そして、
社員の奥さんを大事にするマネジメント術に涙。
儲かる経営で天下を取りたいあなたへ!
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▼3つの共感ポイント▼
■良いもの、安いものにプラス舞台装置、上手な
演出。これが必要なのだ(P33)
■「この柄がいい」とか「これが流行です」とかいっ
ても客には通用しない。ただひとこと「これが上
品です」といえば、それで決まりである(P60)
■マクドナルドのカウンターの高さは92センチと
決められている。88センチでもなければ70セン
チでもない。92センチである(P132) -
強気な発言が読んでて気持ちがいいです。
マクドナルドのカウンターの高さは92cmで、
この高さが一番お金を払いやすいらしい。
勉強になりますね。 -
これから読む本