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- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784585053767
感想・レビュー・書評
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変な感想だが、この本を読んで安心した。この世の楽園とも言われるハワイにも、人間が住み着き、そこで営まれてきた生活や文化の中では、やはり良くも悪くも人間らしい歴史の歩みがあったのだということを気付かせてもらえたからだ。
血なまぐさい権力闘争の過去、初代カメハメハによるハワイ統一、クックに始まる欧米列強の国々との出逢いから始まり翻弄されていく様。アメリカによるハワイ王国の解体、合衆国への併合からハワイの王国としての地位を守らんがために日本の皇族との縁組を画策したカラカウア王の逸話。そしてハワイを語る上では外せない神話の世界。それに伴って神々に捧げられた人身御供は楽園ハワイのイメージからは及びもつかない。
本書の最後で展開されている、日本からの移民たちがハワイ王国の晩年、そしてアメリカによる併合の瞬間を目の当たりにした感想が実に興味深かった。欲をいえば、ハワイのみならずポリネシア文化を理解するためのキーワードでもあるカプ(タブー)についてのもう少し丁寧な説明があると良かったのだが、あくまでカメハメハを中心としたハワイ王国史の流れをアウトライン的につかむ読み物としてはまずまずだと思う。
ただ、誤字や脱字がかなり目立つ点は非常に残念である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
すごく面白かった。
ハワイの王族が、その当時出会った外国人にどのように見られていたかという目線。
「王」を絶対とし、戒律を守る原住民。
というイメージを、若干打ち砕く部分もあり、現実を見た感じ。
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