ベルリンからエルサレムへ: 青春の思い出 (叢書・ウニベルシタス 343)
- 法政大学出版局 (1991年9月1日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784588003431
作品紹介・あらすじ
家系と幼年時代,両親兄弟との生活,シオニズム運動の動向,暗雲のベルリン風景,畏友ベンヤミンらドイツユダヤ知識人との交流等を率直かつアイロニカルに描く。
感想・レビュー・書評
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副題に「青春の思い出」とあるように、ゲルショル•ショーレムが齢80にして書いた回想記。ショーレム、名前の響きがいい。何かゴーレムっぽいよね。なんて思っていたら1921年のシュルタンベルクに、グスタフ•マイリンクが颯爽登場
「ねぇショーレムさん、神が何処に住んでおられるか御存知ですか?」
ーいや、ちょっとわかんないっすね
「あのね、脊髄になんですよ」
思わぬ所でそんなビラ=マタス『ポータブル』的背景が介入して来るから面白い。
楽観視など決して出来なかっただろうかつての日々。だけどそれを楽天的筆致で書ききっているのだね、思わず笑ってしまうような箇所も多く、何より追想に歓びが溢れている。
そして終わり方がね。軽やかに印象深くて... いい。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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