解放された観客〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス 999)

  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588140501

作品紹介・あらすじ

スペクタクルの支配する今日の資本主義・民主主義社会で、主体としての「観客(スペクタトゥール)」はいかにして可能か? 知や権力による分断を越えて、誰もが平等かつ能動的な解放者であるために、イメージへの批判的思考がもちうる可能性を問う。『無知な教師』の主題をさらに深化させた、芸術と政治、現実とフィクションをめぐる最も先鋭な思考。E.シャレフ=ゲルツ論「イメージの作業」特別増補版。

感想・レビュー・書評

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  • 本書は、フランスの哲学者ジャック・ランシエールの観客論です。美学、演劇、現代芸術などにおいて広く議論の対象になっており、現代の芸術状況を理解するうえでも重要な著作です。
    ランシエールは、演劇史において「観客」のあり方が批判対象となってきたことに着目します。観客は、自発的に行動しない受動的な存在として批判されてきました。
    しかし観客のあり方は、20世紀の芸術において単純に受動的な存在ではなく、作品を生み出すことに関与する存在へと変容していきました。そうした大きな流れを理解するために本書は役立ちます。(中央館3階、請求記号701.1//R14)

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著者プロフィール

1940年、アルジェに生まれる。パリ第8大学哲学科名誉教授。1965年、師のL.アルチュセールによる編著『資本論を読む』に参加するが、やがて決別。1975年から85年まで、J.ボレイユ、A.ファルジュ、G.フレスらとともに、雑誌『論理的叛乱』を牽引。現在に至るまで、労働者の解放や知性の平等を主題に、政治と芸術をめぐる独自の哲学を展開している。著書に、『プロレタリアたちの夜』『無言の言葉』『文学の政治』『解放された観客』ほか多数。邦訳に、『不和あるいは了解なき了解』『民主主義への憎悪』(インスクリプト)、『感性的なもののパルタージュ』(法政大学出版局)、『イメージの運命』(平凡社)ほか。

「2019年 『無知な教師〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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