アニメとプロパガンダ

  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588420115

作品紹介・あらすじ

第二次大戦期に開花した総合芸術であるアニメーション映画は、枢軸国/連合国を問わず、世界各国で戦時動員の手段となった。日独伊および米英仏ソ中を中心に、一九三〇〜四〇年代に制作されたおびただしい数の宣伝映画作品を歴史の忘却から掘り起こし、草創期アニメ界の群像を活写するとともに、そのイデオロギーと詩学を読み解く稀少な研究。刊行後好評を博す原本に多数の図版を加えた日本語増補版。

感想・レビュー・書評

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  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1408019

  • テーマ:映画史から考える社会学

  • 【由来】
    ・netoffの「プロパガンダ」検索で出てきて興味をもった。

    【期待したもの】


    【要約】


    【ノート】

  • 戦争の歴史とその発展を重ね合わせてきたアニメの歩み--大戦時各国の作品を比較検証

    「政治の指導者たちがイメージの力に気づいたのは四十年代の初めになってからである。敵国を非難するすぐれた風刺アニメが一つあれば、巧みな文章で書かれた数百枚ものビラよりも多くの打撃を与えることができる。アニメの説得力は戦争を通じて発見されたのである」。

     本書は、第2次世界大戦時に日本やアメリカをはじめとする世界各国で制作されたプロパガンダアニメを詳細に検証し、その実像を描き出す。

     メディアと戦争の関係を扱う人間には、例えば、海軍省が巨額の経費をあてて質の高いプロパガンダ映画を製作したことは有名だが、イタリアやドイツ、フランスやソビエトなど各国の事例とすり合わせて検証した労作は殆ど無かったため、その出発点と現時点での集大成となる一冊といえよう。著者はフランスの研究者で1980年生まれと若いことに驚いた。

     さて、なぜ戦争にアニメが動員されるのか。それは「アニメは複雑な情報を絵で表現することで、誰にでもわかりやすく伝えられる」からである。アニメの誕生は1930年代だから戦争の歴史とその発展を重ね合わせてきたといってもよい。その源流を辿ることは、文化と権力の関係を知ることにもなりえよう。

  • 目次:謝辞、序論、第1章枢軸国-東京,ローマ,ベルリン、第2章フランスは例外か?、第3章連合国、結論

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著者プロフィール

1980年生まれ。歴史家、アニメ研究者。パリ郊外にあるオー=ド=セーヌ県ピュトー市のルクレール元帥中学で教鞭をとりつつ、アニメに関する講演や執筆を精力的に展開している。本書のほか、著書にDisney et la France : les vingt ans d'Euro Disneyland(L'Harmattan, 2007)、Propagandes animées : le dessin animé politique entre 1933 et 1945(Bazaar&Co, 2010)がある。

「2011年 『アニメとプロパガンダ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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