文化を転位させる (サピエンティア)

  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588603143

作品紹介・あらすじ

インドに生まれ、米国の大学で政治哲学やフェミニズムを教える著者は、自らの体験も交えながら、西洋のステレオタイプな第三世界観に警鐘を鳴らす。欧米の女性が殴られると家庭内暴力といわれるのに、第三世界の女性が殴られるとなぜ文化のせいにされるのか。第三世界の「文化」とは、帝国が植民地を包摂する過程で創造されたのではないだろうか。【社会・政治・フェミニズム】

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    境界を越えた対話のために。
    西洋の女性が殴られると家庭内暴力といわれるのに、第三世界の女性が殴られるとなぜ文化のせいにされるのか。

    [ 目次 ]
    第1章 文化に異議を申し立てる―「西洋化」、自らの文化への敬意、第三世界フェミニストたち(母語で発話し、そして沈黙すること;歴史の重み―植民地主義、ナショナリズム、フェミニズム、「西洋化」 ほか)
    第2章 「第三世界の伝統」に歴史性と政治性を取り戻すために―「コロニアリスト・スタンス」と現代のサティー論(宣教師の立ち位置の限界性―メアリー・デイリーの「インドのサティー」論における「コロニアリスト・スタンス」;「伝統」としてのサティー―植民地における伝統形成のポリティクス ほか)
    第3章 クロス・カルチュラルなつながり、越境、そして「文化による死」―インドのダウリー殺人と米国のドメスティック・バイオレンス殺人を考える(フェミニズム運動、国内の文脈、フェミニストの取り組みが「できるまで」;クロス・カルチュラルな理解の試みが「ない」結果 ほか)
    第4章 鏡の向こうの暗闇―使者・鏡・真の当事者という先入観(第三世界フェミニストと西洋の憂慮―「人類学的視点」との対決;「豊かな文化」による接近と「使者」の立ち位置 ほか)
    第5章 文化を食べる―編入、アイデンティティ、インド料理(カレーを食べる、インドを食べる;インド人を取り込み、英国を食わせる ほか)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


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著者プロフィール

インドに生まれ、8歳までムンバイで過ごしたあと、家族とともにウガンダに移住。14歳でインドに戻り、ボンベイ大学で学士号、プーナ大学で哲学の修士号を取得。米国に渡ってラトガース大学で博士号を取得した。現在はニューヨーク州にあるヴァッサー・カレッジの哲学科教授として社会・政治哲学やフェミニスト理論を教えている。本書のほか、Having and Raising Children: Unconventional Families, Hard Choices, and the Social Good, edited by Uma Narayan and Julia J. Bartkowiak, University Park, Penn.: Pennsylvania State University Press, 1999; Decentering the Center: Philosophy for a Multicultural, Postcolonial, and Feminist World, edited by Uma Narayan and Sandra Harding, Bloomington: Indiana University Press, 2000などの編著がある。

「2010年 『文化を転位させる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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