少年探偵江戸川乱歩全集〈45〉時計塔の秘密

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著者 : 江戸川乱歩
制作 : 岩井 泰三 
  • ポプラ社 (1970年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591001547

少年探偵江戸川乱歩全集〈45〉時計塔の秘密の感想・レビュー・書評

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  •  ポプラ社の江戸川乱歩シリーズの中で、とりわけ思い出されるのがこの本だ。

     とてもロマンティックなイメージ。
     からくり時計塔という舞台はそれだけで空想力をかきたてるし、そこに登場するのは謎めいた美女だ。時計塔を背景に白いドレス姿で駆けるヒロインの表紙イラストは効果絶大で、(ちょっとシンデレラとかぶっている?)幼ごころにもときめいたものだった。

     黒岩涙香の『幽霊塔』に心底惚れこんだ乱歩は、過去その翻案小説を書いているのだが、まだ興奮冷めやらず、さらに年少の読者も親しめるようにとリライトしたのが『時計塔の秘密』だった……とされていたのだが、弟子筋のリライト説が有力と分かって、色々びっくり!
     あとで、乱歩の大人版『幽霊塔』も読んだけれども、あの胸の高鳴りだけは味わえなかった。やはり、少女の頃に知ったポプラ社版への想いは格別だ。

    『時計塔の秘密』というタイトルからして好み。小説の舞台である古びた時計屋敷の呼び名「幽霊塔」が、もとの作品名にもとられていたのだけど、そのままだと何となくときめかない……。やけにおどろおどろしくて、ホラー小説のようだもの。
     改題大成功! このセンスの良い改題も、ゴーストライター氷川瓏の案だったのだろうか?

     大人になってから読んでも驚くのが、野末秋子の変幻自在さ。突然現れたのに時計塔の構造に精通していて、ある時は作家、またある時はピアノの名手、しかも何か暗い過去を背負っているらしい。
     美貌のヒロイン・秋子は、周りの人間を虜にしてしまう。主人公の少年ならいざ知らず、明智小五郎さえ「こんなに美しい人に殺人なんてできるとは思えない」というとんでもない動機から、彼女の無実を立証しようとする!
     怪しい行動をとっても、若く美しいというだけで破格の扱い。

     ……憧れって大事だ。本当にキレイなひとは心もキレイだといいね。

  • 2015/01

  • (1999.03.28読了)(1999.03.01購入)

    ☆江戸川乱歩さんの本(既読)
    「少年探偵10 宇宙怪人」江戸川乱歩著、ポプラ社、1964.10.
    「少年探偵14 夜光人間」江戸川乱歩著、ポプラ社、1964.11.05
    「少年探偵16 仮面の恐怖王」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.06.
    「少年探偵26 二十面相の呪い」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.10.20
    「少年探偵27 黄金仮面」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.08.
    「少年探偵30 大暗室」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.10.
    「少年探偵44 人間豹」江戸川乱歩著、ポプラ社、1973.11.
    「少年探偵46 三角館の恐怖」江戸川乱歩著、ポプラ社、1973.11.15

  • 1959年発表

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