- Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591121450
作品紹介・あらすじ
領地をめぐる攻防戦に身を投じる城主は、異国からめとった新妻を城にのこして戦場に寝起きする。冷静にして苛烈な男が激しい動揺に見舞われる瞬間を描いたムシルの『ポルトガルの女』。古代ローマを舞台に、統治者の宿命と人間理解の限界を告発するA・フランスの『ユダヤの太守』。山の古城に響きわたる少年の歌声が、恐怖に萎縮した大人たちの心を解き、目前の危機を調伏していく(ゲーテ『ノヴェレ』)。深い人間観と哲学を秘めた、読むほどに奥行きの広がる名篇三篇。
感想・レビュー・書評
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『ユダヤの太守』はどこかで読んだ気がするのだが、キリストにまつわるこういう構成の小説って他にもありそうで。
88/100詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ポルトガルの女」
なんやらわかりにくいなあ。
難しいなあ。
結局、寝たんかいな?
どうなん、そこ。
と、思った。
「ユダヤの太守」
年老いて再会した二人が、時をかけて話を進めるほどに、溝ができてしまう、という話だった。
その溝は、もともとあったものなのだろう。
長い年月が、その亀裂を覆い隠していたんだな。
価値観の違い、見方の違い、立場の違い。
頭が固くて、他を認めるといったことがどういうことなのかわからない、ポンティウス。
ラミアは女たらしだけれど、より人間的な温かさをを感じる。
最後でやっと面白さが感じられた。
全体的に、読みにくく、分かりにくい。
「ノヴェレ」
話の筋としては、それほど面白くもなかったけれど、3つの作品の中で、一番読みやすかった。
情景も目に浮かんできた。
そういえば、ゲーテは「若きウェルテルの悩み」も読みやすかったな。
虎が襲ってきて、銃があったら、撃つよね。
おとなしかったのに、と泣かれても、そんなん知らんがな、襲ってきたがな、と思うよね。 -
ムシル『ポルトガルの女』
A・フランス『ユダヤの太守』
ゲーテ『ノヴェレ』