- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591122037
作品紹介・あらすじ
ねえ、おじいちゃん。わたしね、この春から、ジュニアテニスクラブにかようことになったよ。みんな上手で、毎日コートにいくのが楽しい。わたしは、おじいちゃんが教えてくれたストロークが得意だよ。こんど、ジュニア選手権大会にでるメンバーが選ばれるの。ねえ、おじいちゃん、きいてる?-少女と祖父のきずなを描いた感動の物語。高学年向け。
感想・レビュー・書評
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認知症のおじいちゃんと犬、テニスが大好きな女の子、どの登場人物も、かわいそう。
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仙崎杏(せんざきもも)は春から5年生になる。新しいラケットを買って、友だちの志津ちゃんと一緒にジュニアテニスのクラブに入ることにした。思いの外厳しいクラブみたいけど、頑張りたい。
そんなある日、二人はちょっと変わった犬を拾った。川に入って出てこない犬を助けて、家に連れて帰ったのだ。なんだかボーッとして、話しかけても反応の薄い犬。警察と保健所に保護犬の連絡をして、ポスターも貼った。でも飼い主があらわれるとも思えない。
杏のおじいちゃんは認知症だ。もとは個人医院をしていたお医者さんだったのだけど、認知症とわかってから、まわりのみんなにカミングアウトして、医者をやめた。一緒に住んでいて、だんだん病気がひどくなるおじいちゃんを見ているのは辛い。でも、もともと動物嫌いだったおじいちゃんが、拾ってきた犬を膝に乗せて過ごしている。
杏とおじいちゃんの心の絆を描いた物語。 -
感想を書くとなるとネタバレになってしまうので自粛するが、認知症のおじいちゃんと共に生活する小学5年生の杏のお話。
意外と淡々と話は進んでいく。
日常が過ぎるかのように。
そんな中で少しずつ認知症の症状が悪化していく祖父を、温かい目で見守る家族。
核家族化が主流の現代では、このような優しさを持つ子供も減っていると感じる。
自分のことばかり考えてしまう人間が多い世の中で、杏の取った行動は拍手を送りたくなるほどだ。
このような行動はなかなか出来るものではない。
児童書なので、大人が読むには少し大変だが(平仮名が多い)、最後に来る感動を味わえる人は、大切な人を守る強さを手に入れられるのではないだろうか? -
やさしくて大好きだった祖父は認知症のため、少しずつ変わりはじめてしまいます。そんな祖父とともに暮らす少女のゆれる心を描いた、せつなくて、やさしい読み物です。
親しい人や肉親の病気や死に直面すると人は、いのちの大切さや自らが生きる意味について、思いをめぐらせます。幼いこころにとって、身近な人の死は受け入れがたく、不可解なものであるはず。それでも「生」と「死」の意味を理解して受け入れていくことこそ、こころの成長だと思うのです。家族みんなで読む本としてもおすすめです。 -
10歳の主人公の女の子のおじいちゃんがアルツハイマーに。おじいちゃんがどんどん家族のことも忘れてしまって、こわれてしまっているようで・・・と、重いテーマをあつかいながらも全体に軽い文章で、最後まで明るく読める。
テニスの大会に向けてがんばる主人公と、おじいちゃんの病状の進行、そして捨て犬との出会いがうまくからんだ児童文学。 -
題材はいいと思うけど、文章が好きじゃないし、なんか感覚的に相容れない部分がある。
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認知症になった祖父の哀しみ、その祖父と向き合う少女の葛藤、そして最後の決断が見事。
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ねえ、おじいちゃん、きいてる?
ある日、志津ちゃんと一緒にひろって来たいっぴきのわんこ。
杏は飼い主さがしやら、テニスやらで毎日がおおいそがし。
おじいちゃんの認知症は静かに、だけど確実に進行して。
恋あり、青春ありの温かい物語。
ハチツナシレは、家族を結ぶ魔法の言葉!