- Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591134214
感想・レビュー・書評
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作者の持ち味である幻想的な風味は抑え気味ですが、中世の様子の描写や、生き生きとした子供達の可愛らしさと哀れさなど楽しめました。
然し何とも感想の書きにくい…いえ、上手く言語化出来ない複雑で様々な思いとテーマが絡まりあっていて、それらを一つの物語として見事に纏め上げた作者の力量の素晴らしさよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中世ヨーロッパ、少年十字軍。
史実が題材。できる限りの大団円を描いたという感じなので、痛々しくはない。
児童劇団用のあらすじということなのかな。 -
「アルモニカ・デュアボリカ」ですっかりはまった皆川さん。あの時のようなエグさや暗さがあまりなくて、文体も何だか読みやすかった。でも、パンチが。。「アルモニカ~」がすごーーく良かったもんなぁ。
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2014.09.28
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古屋さんの「インノサン…」を読んでいたので覚悟はできていたけど、あちらに比べれば大分救いのある展開でよかった。
信じればそこには神も奇跡も存在する。
無知と盲信、無垢と信仰。
神はあるのか。
みたいな。まあ結局、何にも求めなければいいのだなー。何もしない神に意味があるのかは知らん。 -
少年十字軍、面白そうな題材とは裏腹に、その実態は何も無い。事の顛末ではなくて、その何も無さにただただ哀しくなります。信じる対象は、中身の無い統率者であったり、頼るものは実は不安で揺らいでいる。子供たちは何かに頼りきって旅を続ける。上手く言えませんが、なにか嫌な部分に触れるものがあります。
ルーとガブリエルがいてくれて良かったなあと。この2人は物語らしい物語を展開してました。安心。
装丁はすごく好み。