東京23話 (ポプラ文庫 や 3-1)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591156360

感想・レビュー・書評

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  • 生真面目な千代田区が思い出す、ビートルズが皇居を歩いた日。洒落物の港区が語る魅力的な若者たち……。
    23区23様のドラマチックなストーリー。


    擬人化された東京23区やその区のランドマークが、自らを語る短編小説集です。
    東京新聞のサイトに連載されていたものだとか。

    それぞれの区に合わせ、千代田区だったらお堅そうな雰囲気、文京区なら文士風、渋谷区だったらギャル系など、その地のパブリックイメージが感じられるのが面白い。
    東京都内に馴染みのある方なら、特に楽しく読めるのではないでしょうか。

    それぞれの区ごとに、区や建物の歴史や印象的な出来事などに触れられていて、馴染みのある場所でもそんな成り立ちがあったのかと興味深いです。散歩や知らない街が好きなので、都内はかなりぶらついているほうだと思うのですが、それでも知らない事がたくさんあって新鮮でした。
    仲の良い友人が、キャラ変高校デビューだった、とか実は昔かなりやんちゃしてたとか。そんな驚きに近いかも。この本をもって散歩などしてみるのも楽しそうです。

    初出が2015年なので、今はもうない店や、逆に新しく完成した建物などもあり、そんな変化もまた東京の移り変わりとして愛おしいなと感じます。

  • 山内マリコさん2冊目。擬人化された東京23区が、それぞれ自分の区について自由に語る。紳士淑女風だったり、べらんめえ口調やギャルだったり、インド人(!)だったり。山内さんのそれぞれの区に対するイメージが分かる笑。2008年に上京してから8年目に書いた作品とのことだが、どの区についても歴史とともに語られていて知らなかったことがたくさんあり勉強になる。欧州などの長い歴史を持つ都市と異なり、東京は江戸時代から発展を遂げてきた街。「23区」に至っては更に歴史が浅い。その事実がとても新鮮だった。本書を片手に各区を訪問するのも楽しそうだなと思った。

  • 「東京23話」山内マリコ。2019年2月に読了。悔しいくらいにもう内容を忘れています。こうなると、「本を読んだ」というのは本人の矜持の問題でしかないのか。

    ちょっと面白かったんです。企画勝ちというか。例えば渋谷区なら、「俺は渋谷区だ」という語り口で始まり、渋谷区の一人称で、恋文横丁の盛衰について語る。それが23区分ある。

    全体に、企画だけで走った感じがあって(笑)、当然何かややおしゃれ系の雑誌に連載されていたはずです。露骨に勉強取材不足というか、「この区はこの話だけかよ!」みたいなことがいっぱいあります。

    でも、面白い。「へえ〜知らなかった」ということもいっぱい。ポップに歴史に触れられる、素敵な企画ですね。続編をいっぱい作れます。TV番組でも。

  • 東京の地名は「駅名」で把握しており、未だに「区名」が覚えられずにいます。としまえんって練馬区だったんですね…!

    江戸川区の章では全文の殆どを片仮名で通すので読むのが大変でした笑

  • 本館 県立 立山

  • 東京23区が擬人化されてその土地の歴史や特徴について語るもの。ちゃんと区の雰囲気によってそれぞれ人格が作られてるのも良い。あとちょびちょび読める。
    実際に行った場所や何気なく通ってた場所の話が出てきて面白かった!!!!
    港区のチャラい感じ、渋谷区のギャルさ、ウケる
    北区は上陸したことないけど飲み行きたくなった
    特に目黒区の雅叙園の話、大田区の空港建設により町が消えた歴史は興味深かった。
    東京が変わり続ける背景には色んなものがあるんだなーと、読みつつ調べつつ思った。
    23区外の市の話も出して欲しい

  • 面白かった!約30年東京に住んでいますが、それぞれの土地の有名な観光地以外は知らない所が多く行ってみたいと思いました。その地区の歴史や由来なんかも書かれていて面白いです☻

  • 23区のキャラクターが秀逸で歴史を知ることもでき、読み応えがある。こういう土地の歴史を絡めた小説が好きだ。

  • 自分の住んでいる区、働いてる区、よく行く区、興味深くよんだ。
    長く住んでも知らないことが多くて、次の休みには知らない駅に降りてみようかなとも思わせてくれる。

  • ↓こちらのURLをクリックすると富山大学蔵書検索画面に飛び、
     所在を確認できます。
    https://opac.lib.u-toyama.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB19788724?hit=1&caller=xc-search

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著者プロフィール

山内マリコ(やまうち・まりこ):1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、12年『ここは退屈迎えに来て』でデビュー。主な著書に、『アズミ・ハルコは行方不明』『あのこは貴族』『選んだ孤独はよい孤独』『一心同体だった』『すべてのことはメッセージ小説ユーミン』などがある。『買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて』『山内マリコの美術館はひとりで行く派展』『The Young Women’s Handbook~女の子、どう生きる?~』など、エッセイも多く執筆。

「2024年 『結婚とわたし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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