Go Forward!: 櫻木学院高校ラグビー部の熱闘

著者 :
  • ポプラ社
4.08
  • (9)
  • (10)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 80
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (495ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591157121

作品紹介・あらすじ

大学出たての新米講師が、
素人ばかりのメンバーで花園を目指す!?


名門大学ラグビー部出身だが就職に失敗し、伝手で私立櫻木学院高校の臨任体育講師となった坂田は、ラグビー部の立ち上げと花園出場を命じられ、背水の陣で挑むことに。はじめは入部希望者ゼロで悪戦苦闘するものの、奇跡的に7人制セブンズの試合で神奈川県準優勝。調子づいて夏休みの菅平合宿に突入するが……。個性的な部員たちの人間模様と成長、ラグビーの迫力と面白さ、汗と泥と涙がつまった感動の青春小説!

カバーイラスト:alma

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 図書館から借りた本

    名門大学ラグビー部出身だが就職に失敗した酒田は伝手を頼りに櫻木学院高校の臨時職員となる
    ここで若く派手な理事長実日子からラグビー部を立ち上げ、花園を目指すよう無理難題を吹っかけられる
    部員集めに苦労する酒田だったが何とか寄せ集めたメンバーはルールもろくに分かっていないような素人集団だった

    突っ込もうと思えばいくらでもツッコミどころは出てくるけど、ここはエンターテイメントとして単純に楽しんだ方がいい
    スポ根ものお決まりコースをたどるけど、分かっているからこその安心感がある
    スクールウォーズ(古っっ!)をゆる〜〜く現代風にした感じ
    500ページ超えの重量感はあったけど爽やかな気分になる
    酒田と実日子の関係をもっと掘り下げてほしかったなー

  • 【汗臭くて泥臭いことがしたくなった】
    カッコいい。
    練習も心理描写も「痛い」ばっかだし
    試合にも負けるし
    メンタルも弱いし
    いわゆるスポ根感はあんまりない。

    チャラかったり、泣き虫だったり、居場所を失ってたり。いろんな理由があるいろんなチームメンバーたちが、全然カッコつかずガムシャラな姿が、こんなにもかっこいい。

    汗臭くて泥臭いこと、本気で頑張れること、やりたいと熱くならされた。

  • 就職に失敗したラグビー名門大学のラグビーマンだった酒田は恩師の紹介で櫻木学院高校の臨時体育教師として赴任する。
    若くて派手だが、理事長である美日子からラグビー部の創設と花園予選ベスト4入りを命令される。
    部員集めに必死になる酒田だったが、集まった部員はラグビー初心者どころかひとクセもふたクセもある生徒たちばかりであった。
    ラグビー合宿の聖地、菅平での激しい特訓を経て、選手たちの意識は変わっていく。
    誰もが持っている自分の弱さや劣等感を、ラグビーにひたむきに取り組むことによって自分の殻を破っていく選手たち。
    ラグビーはひとりではできないスポーツ。自分のあとには仲間がいて、自分のうしろには仲間が走っていると信じていれば、何も恐れることはない。
    個性豊かな登場人物たち、ラグビーへの情熱、仲間との絆を爽やかに描く青春ラグビー小説。
    読後の爽快感がハンパない!前向きな気持ちがフツフツと湧きあがります!Go Forward!前へ!

  • 2/20読売書評、児童書じゃなくて一般書。青春小説って好きだ。
    スポーツがテーマの青春小説って大好きだ。3年も取材したって、よくぞかいてくれました。

    読み終わって数日経っても櫻木高校ラグビー部の面々を思い出してしまう。

  •  新人先生と子供たちのラクビーを通じた成長物語である。
    読みやすく、どんどん読めていくが500ページからあります。ちょっとビジネスに通じるとこもあるかも。
    私にとって、今年のベスト3に入ります。

    【本文より】

    「無理?」
    「なにあっさり無理なんて言ってんのよ。あなた、チームのヘッドコーチでしょ。HCがそんな簡単にあきらめてどうすんのよ。他の人間がみんなあきらめても最後まであきらめないのがリーダーでしょ。」

     負けるかも、と一瞬でも思ったら絶対負ける。勝つと思わなければ絶対勝てない。「勝つと思わなければ絶対勝てない」

     ラクビー部の主体はあくまで選手なのだとということに遅まきながら思い至った酒田は、対京葉戦のミーティングの進行役を司馬に委ねた。部員たちの自主性と積極性を引き出すためにも、俺は出したい口を控えよう。最低限のことしか言わないようにいよう。京葉戦をどう闘うかは部員たちに決めさせよう。俺の仕事はコーディネートだ。

    「彼らは知りつつあります。ラグビーに限らない、なにかに一心に取り組めば道は開ける、その努力は誰かが見ている。」

    高校のとき、酒田も彼らのように泣いたことがあった。このメンバーでラグビーをすることは、多分もうないのだ。

  • 『風が強く吹いている』のラグビー版といった印象。ちょっと詰め込み過ぎな感はありますが、久々の大ヒット。そつのなさそうなキャプテンの腹黒さが良いです。後から入って来た部員のイラストもどこかにあると良かったなぁ。

  •  ラグビーの部活小説として、あらゆる要素を詰め込んでいる。

  • ラグビーあるあるネタも満載でしたが、あまりラグビーを知らない人が書いたんだなというところもしばしば。
    黒崎高校のモデルが横須賀高校だということは読んでいてすぐわかりました。
    高校時代が懐かしい!

  • 現代版スクールウォーズにスラムダンクの要素を合わせたような作品。痛快感はあるが魅力的な登場人物が多すぎるため500ページ弱のボリュームがあるのに最後は尻すぼみな印象。なにも考えずに読めるのに加えて、まぁ間違いのない内容なため次の作品への繋ぎとして読んでも楽しめる。

  • 大学選手権4連覇の東中大学ラグビー部に入り、Eチームからはいあがって4年生でAチームのリザーブになり、公式戦5分出場(出血交代)をようやく果たしたプロップの酒田

    決まっていた就職先が倒産し、横浜北部にある私立の中高一貫校櫻木学院に体育科の臨時教員として採用される

    学院の理事長は、祖父である前理事長の死去で理事長職を引き継いだ若い実日子

    酒田は実日子から採用に際してミッションを言い渡される...ラグビー部の監督になること、ただし、部はこれから作る!

    なんとか集まった7人の部員はラグビー初心者ばかり、なのに理事長からは「花園出場!」と発破をかけられる

    それでもセブンスの地区大会で思わぬ結果を出して部員が増え、トンガからの留学生もまじえて夏合宿は聖地菅平へ

    そして、花園予選がはじまった...

    臨場感にあふれた練習や試合場面
    部員やマネージャー、監督の人間模様と成長と

    神奈川の高校ラグビー部に3年間密着取材した本格ラグビー小説
    500ページの長編も一気読みまちがいなし

    海の公園なぎさ広場、秋葉台公園球技場など、身近なファンにはたまらない

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

花形みつる 編訳・絵
神奈川県生まれ。『ドラゴンといっしょ』で野間児童文芸新人賞、『サイテーなあいつ』で新美南吉児童文学賞、『ぎりぎりトライアングル』で日本児童文学者協会賞、野間児童文芸賞、『徳治郎とボク』で産経児童出版文化賞大賞を受賞。作品に「荒野のマーくん」シリーズ、『アート少女』『Go Forward!: 櫻木学院高校ラグビー部の熱闘』など多数。

「2021年 『落窪物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

花形みつるの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×