OJOGIWA

著者 :
  • ポプラ社
3.46
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本棚登録 : 205
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591164426

作品紹介・あらすじ

ネットで知り合い、それぞれの事情から練炭自殺を画策する四人の男女。炭に点火しようとした瞬間、彼らは偶然銃撃事件を目撃してしまう。撃たれて倒れる男、銃を放り出して逃走する犯人。
四人は戦慄するが、倒れて動かない男の側に大量の札束が転がっているのを見た瞬間、邪な気持ちが芽生える。その後彼らの取った行動が、想像を絶する恐怖の扉を開けてしまう……。
予測不能の衝撃的な結末、最恐のエンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • 2020.1.20第1刷 ソフト本 ネットで知り合い、練炭による自殺をするため利根川近くの雑草地に停めた車内で銃撃事件を目撃した4人の男女。ハンドルネーム「粗大ゴミ(眼鏡の小太りの中年男)」、「オーバー(小柄な中年女)」、「化け猫(20歳前後の女性)」、「失敗作(若い男)」の4人は、殺害された男の車に大量の現金の入ったスーツケースを見つけ、それぞれが人生をやり直そうとするが…
    プロローグから始まり、オーバー、粗大ゴミ、化け猫、失敗作、とそれぞれのその後が描かれ…どんでん返しからのエピローグに続く。
    テンポの良い読みやすい文章構成でさくさく読め、最後まで気を緩ませることなく驚きのラストまで進める。タイトルと内容もぴったりの驚くほどの発想力の作品。久しぶりのマイヒット本。

  • タイトルの付け方上手すぎる。理由付けが若干説得力に欠けたけど、人権を全く無視した展開は面白かったし、現実世界でも起こり得そうなプロットにぞくぞくした。世にも奇妙な物語みたいだった。

  • 単純に面白かった。
    自殺しようとしたら殺人現場を見て大金を手に入れてどうなるのか。よくそんな設定思いつくなぁ。

    連帯保証人になって借金苦なオーバー、横領して無職の粗大ごみ、シンママの母にも置いていかれ仮想通貨で友達を失った化け猫、エリート家族で唯一東大に落ちた失敗作。

    話がスラスラ進むので怪しいとは思ってたけど、なるほどというか、やっぱり。賛否両論ある倫理観。それを考えさせる狙いなんだよね。

    まぁ小説だし、設定を否定しちゃいけないけど、真剣に信じてる人をダマして笑うのは、どうしても抵抗がある。だから、個人的にドッキリが苦手。
    微笑ましかったり、笑ってもらうことを仕事にしてる人はいいとは思う。

    ブクログ愛用してる人は、読書好きだからネットを見る時間が比較的少ないんじゃないのかな?!
    私自身、動画とか殆ど見ないから、ネットに振り回される事はない。と思っているけど、過信かな。
    最後の一言は他人事でありたい。

  • 集団自殺を予定していた4人が、ある殺人事件を目撃してしまい、自殺は取り止め。その後4人ごとの章へ展開します。サクッとした文体で展開していきますが、章ごとの終わり方は何だかやるせなく読後感は悪いのですが、最後はびっくり!こんな引っ掛け?という気持ちもありましたが、これからも続く災難にご愁傷様です。

  • 表紙の写真(?)から切羽詰まった感が想像できますね。

    確かに切羽詰まった内容です。
    命がけと言ってもいいでしょう。

    ラスト、まんまと騙されました。
    突然の急展開に突入するのですが、あまりの想定外に目が点状態となりました。
    (5秒くらい停止していたと思う)

    私は登場人物4名に心から同情していたのですよ。
    それが、あのトリックですよ。
    私のピュアな心を返して欲しい。笑
    そのくらいやられた感がありました。
    もう、笑うしかない!
    それと同時に、自分でなくてよかった、という安心感も。

    エピローグ読むと、笑いを通り越して恐怖しか残らない。
    自由と金とどっちがいいか、究極の選択が頭をよぎりました。
    ともあれ、登場人物たちの今後を祈るばかりです。

  • 表紙のタイトルからは想像できない展開。4人の男女が集団自殺を計画し、一堂に会するが見知らぬ車がやってきて、その車中で事件が起こる。4人はその現場を目撃し、車内を見るとスーツケースがありその中に3千万円もの大金が!4人はお金を山分けし、集団自殺は中止となり、それぞれが各々の人生に戻るがその先に修羅場が待っていた!

  • 面白かったです。一気読み推奨。可哀想だが、よく聞くと自業自得がもたらす破滅。けれども、それぞれの登場人物が抱える闇は、もしかしたら自分が被っていた可能性が無きにもあらずで鳥肌が立つ。テイストは若干異なるけれど「笑ゥせぇるすまん」に似た後味が楽しめました。

  • 一気読み(笑)

    こんなん 表紙で出オチ ですゃん。
    って 思ったケド、まぁテンポのいぃ事♪
    ドッキリである事はオチとして弱かったケド 最後の「あいつらの人生を消費してやりましょう」なんて、今の配信系のリアリティーショーの本音なんでしょね
    (つд;*)


    風刺が効いてる。


    !! だ、だから風船と針??

  • 終盤で思わず「ヒエ~ッ」となるブラックユーモア満載のエンタメ小説。

    ネット掲示板で知り合い、練炭による自殺を画策する『オーバー・粗大ゴミ・化け猫・失敗作』のハンドルネームで呼び合う4人の男女。

    車内で炭に火が点けられた時、銃撃事件を目撃してしまい、被害者の側に大量の札束が転がっているのを見た瞬間、邪な気持ちが芽生えた4人は自殺を留まる事に。

    その後、それぞれのエピソードが語られるが、軽快なテンポとドキドキな展開で先が気になり一気読み。

    想像していた上を行くどんでん返しと伏線回収に痛快な面白さと同時に恐怖も感じた。

  • 2022.12.30

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著者プロフィール

藤崎 翔(ふじさき・しょう)
1985年、茨城県生まれ。茨城県立竜ヶ崎第一高等学校卒業。高校卒業後、お笑いコンビ「セーフティ番頭」を結成。ネタ作りを担当。2010年にコンビを解消し、小説を執筆。、2014年、初めて書いた長編ミステリー「神様のもう一つの顔」(のちに「神様の裏の顔」に改題)で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、小説家デビューする。著書に『私情対談』(のちに『殺意の対談』に改題)『こんにちは刑事ちゃん』『おしい刑事』『恋するおしい刑事』『お隣さんが殺し屋さん』がある。


「2018年 『時間を止めてみたんだが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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