日本史を動かした女性たち (ポプラ新書 き 2-1)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591168936

作品紹介・あらすじ

ねね、ガラシャ……戦国の女性たちを、世界はどう見たか?
欧米、中東、世界中で喝采を浴びた
ハーバード大学発の日本史講義「レディサムライ」とは――。

ハーバードでかつて人気を博した「ザ・サムライ」に代わり、
日本の戦国時代を生き抜いた女性たちの生きざまを紹介した「レディサムライ」の講義は
評判を呼び、世界中で講演されるようになった。

宗教や人種を超えて彼女たちは、なぜ受け入れられたのか?

武器を使わずに知略を用い、和を重んじた彼女たちはどう生き抜いたのか。
日本の天下統一の陰に隠れた女性たちの強い信念が歴史を動かしていた。

日本でもよく知られるねねやガラシャたちの姿から、歴史を捉えなおし、
いかに理解するかを提案する新感覚の日本史エッセイ。


【著者プロフィール】
北川智子(きたがわ・ともこ)
歴史学者。米国プリンストン大学で博士号を取得。ハーバード大学でLady Samuraiの歴史のクラスを教え、その内容は欧米や中東、アフリカを含む世界各地での講演活動へと広がっている。著書に『ハーバード白熱日本史教室』(新潮新書)、『異国のビジョン』(新潮社)などがある。

感想・レビュー・書評

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  • 「ねね」といえば、何度も何度も映画、舞台、ドラマ、小説で描かれてきた豊臣秀吉の正妻である。
    彼女には実子がいなかったが、たくさんの養子の母として、平和を希求し、子供を愛し、戦乱の世を生き抜いた女性だった。
    著者は「レディサムライ」として「ねね」を中心とした日本の女性たちから歴史を学び、未来に知識を伝えていこうとしている。
    インパクトのある言葉だが、著者の言う「レディサムライ」とは、勇猛果敢な武将ではなく、皆のために生きる為政者としての強さを持つ女性のことだ。
    さて、どんな姿なのだろう?

    「ねね」はずいぶんと筆マメだったようで、たくさんの史料が残っている。
    彼女の立場もあったと思うが、どうしても男性中心(武力を中心とした戦いの記録)になりがちな歴史の中で、稀有な存在だ。

    可愛らしい(実は高貴な書き方なのだそうだが)のは、寄進状に「袮」と自分の名前の字母をサインしていた点。
    公家の慣習に従って、とのことだが、高貴な身分の慣習とはいえ何となく可愛さを感じてしまう。
    子供に戦の準備をしなかったり、キリスト教徒のために便宜を図ったり、母親としての側面が強く、また差別意識があまり強くはなかったのだろう、と著者はいう。
    私もそう思うし、そうした政治や文化の舵取りの上手い人だったのだなと思う。

    少し日本史の見方は変わっただろうか。
    「ねね」もきっと間違いや失敗もあったことだろう。
    しかし、伝わる史料からは私がこうありたいと思う人物像がうかがえる。
    強く、優しく、柔軟に。歴史から学ぶことは実に多く、奥深い。

  • 期待はずれでした。

  • 一言、退屈だった。作者なりの「レディサムライ」の考察を期待していたが、ただ史料をなぞるだけの解説書でかなりの期待外れ。

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