ばぶれもん 1 (ジェッツコミックス)

著者 : 奥嶋ひろまさ

• 白泉社 (2013年1月29日発売)

感想・レビュー・書評

[『黒犬』の優樹さんの感想 · 2013年2月20日]

不良がタイムスリップしちゃいました、って漫画は少なくなく、私も読んだ事はあるが、現時点でこの作品が一番に面白い、と思える
台詞や性格に負けていない、厚みのある画がまずイイ。基本、私は美しい筋肉がしっかりと描かれている漫画（例を挙げると、『弱虫ペダル』）が好きなので、腹筋や上腕二等筋の逞しさに胸が熱くなる
また、台詞も熱く、読み手の芯に響いてくるモノが多い。今時のヤンキー（は死語か？）にしては珍しい、真っ直ぐな生き様の竜平にも、同じ男として共感できる部分が多い
うろおぼえながらも、平成時代で得ていた知識や文明の利器を使って、志士等を驚かせ、翻弄し、心を掌握しているのもイイ
ありえねぇだろ、ってくらいの設定をこれでもかっと盛り込んでいる方が、この手の漫画は面白いのかも
話の大部分を占めている喧嘩シーンにも、やはり、勢いが溢れており、男心をくすぐる
竜平がカッコイイのは当然だが、（自称）彼の右腕である太郎の生き方も、多少、情けないトコはあるにしても、かっこ悪くない
オマケページが少なかったのは残念だが、それを払拭できるだけの内容なので、要注目と言える

著者プロフィール

3月23日生まれ。2007年に『SHOUT！』（少年画報社・全6巻）で漫画家デビュー。徳間書店にて『頂き！成り上がり飯』連載中。実写映画化もされた『アキラNo.2』は新装版で徳間書店より刊行。ほかにも『ランチキ』（秋田書店・全10巻）、『月に手をのばせ～QP・トム＆ジェリー外伝～』（秋田書店・全9巻）など、代表作多数。ヤンキーではないのにヤンキー漫画家と呼ばれる悲しき宿命を背負っております。

「2019年 『頂き！成り上がり飯　⑦』 で使われていた紹介文から引用しています。」