贄姫と獣の王 15 (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 133
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592223054

作品紹介・あらすじ

セトの暴走を止めるため、王宮へ乗り込んだレオたち。
しかし先回りしたアヌビスにサリフィは囚われてしまい…。
窮地に追い込まれる2人だが、魔族の国を救うことはできるのか…!?
魔族の王×生贄の少女の人外ロマンス、ここに堂々完結!
2021年1月刊

感想・レビュー・書評

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  • 反乱もついに完結!まあ,うまくいくとは思ってましたが
    アヌビスと王様の友人関係とかなかなか胸熱でしたね.
    息子殿下かわよす!!末永くお幸せに・・・

  • 体感としては随分長い期間付き合ってきた気がする本作も遂に最終巻ですか。何とも感慨深い……


    これまでサリフィは魔族から正当な后であると認められるため、受け入れられるため様々な活動に従事してきた。
    それがここに来て魔族の王であるレオンハートの正体が半分人間であるために、もっと大規模な意味を持ったように思う。
    魔族は人間を受け入れられるのか、種族の違いを乗り越えられるのかという話に拡張される様はクライマックス感がある

    アヌビスがサリフィに問うた王様が人間の血を持たない純然たる魔族であっても受け入れるのかという投げかけ
    この問いやサリフィの答えは今の状況を全て代弁するかのようなものだった
    魔族の王が純然たる魔族でないからオズマルゴに混乱が生じてしまった。一方でこれまで己の正体を隠して来たレオンハートはいついかなる場面でも完全に魔族として振る舞ってきたのかと言えば、必ずしもそうとは言えない
    どれだけ誤魔化そうとしても人間と魔族の血を引くレオンハートがオズマルゴを統治してきたのだという現実が有る

    だから、アヌビスも二心なく仕えるわけだし、レオンハート支持の声も各地に広がる。自分の血統のみで正当性を主張するセトへの支持は広がらない

    そうして状況が揃うからこそ、あの場面からの大逆転劇には興奮してしまう。納得してしまう
    けれど……、だからこそ、味方が殆ど居なくなった状態で更に無残な真実を告げられてしまったセトに思わず同情してしまいそうになった
    サリフィが最期の最期に思い出させたようにセトが本来欲するべきであり、そして与えるべきだったのは親子の愛情だったというのは何とも寂しくなる

    印象的なのはセトが最期に思い出したこの想いは一方でレオンハートにも通じるものが有るという点
    国を愛し、国に愛されたからレオンハートは再び玉座に戻ることが出来た
    また、レオンハートは愛されて生まれてきた者であり、今は誰かを愛することが出来る者でも有る
    だからレオンハートが最大の愛を向ける国とサリフィが一堂に会するかのような88話の終盤の絵は感動的に見えたね


    最終話はめでたしめでたしの後日談
    以前からレオンハートとサリフィの間の子供はどのような存在に成るのかと気になっていたのだけど、ああなりましたか。随分とやんちゃな王子のようで
    でも、彼がやんちゃに人と魔族の姿を使い分けて駆け回れる国が作れたこと。それが何よりもサリフィとレオンハートが成し遂げた成果の象徴と言えるのだろうね


    贄として差し出された少女が魔族の王の心を動かし、やがて国すら動かした物語
    壮大でありながらも、レオンハートとサリフィの心の触れ合いを中心に描ききってみせた物語にはただただ感服するばかり
    本当に素晴らしい作品を読ませて頂いたという気持ちで一杯ですよ

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