~贄姫と獣の王 スピンオフ~ 白兎と獣の王子 1 (花とゆめコミックス)

著者 :
  • 白泉社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592224518

作品紹介・あらすじ

2023年1月刊

感想・レビュー・書評

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  • サリフィとレオンハートによる壮大な物語。それを引き継ぐリチャードの物語は想像とちょっと違うというか、サリフィとレオンハートが立ち向かった問題を思うとかなり毛色の異なる物語のようで
    ただ、こうしてリチャードが自身の生まれに関する問題に直面しないなら、それはサリフィ達が産まれに関する諸問題の多くを解決してきた証と言えるのだろうね


    それでもリチャードが自分自身の力で立ち向かわなければならない問題というのは有るもので
    人間の国との和睦交渉の成否を占う召喚儀式。10歳を目前に控えた少年にはあまりに過酷な試練
    これからリチャードが逃げ出してしまったのも仕方ないというもの

    そんな彼が出会ったのが賞金稼ぎのラヴィとスバルですか
    凄い聖獣を呼び出せるくらいの強い魔族。幼いリチャードには悪漢を打ち倒すラヴィはそういう存在に見えたようで

    アナーキーな生き方をする二人の存在は王宮で暖かく育てられたリチャードにとって未知の世界の住人。だから憧れたのだろうけど、別世界に生きるラヴィにリオンは覚悟の定まらない子供にしか見えない

    そういった点を考えると、リチャードのこの逃亡劇はいずれ聖獣を召喚させる、聖獣に自身を認めさせるためのものだけど、風来坊であるラヴィに自分を認めさせる事がまず第一歩として存在していたと言えるのかもしれない

    まず行われたのはスバルによる試練だね
    甘ちゃんなリチャードは衣食住を自分で獲得した経験なんて無い。だからこそ、自分の力だけで生きてきたラクとの出会いはリチャードに生きる術を教えるし、彼に感謝と友情の印を贈りたくなったのだろうね

    次なる試練は魔物との友情か
    相手は自分に敵意を向けてくる。そんな相手と仲良くするなんて難しい。なぜならケモモはリチャードなんて認めてくれないから
    だから相手に認めて貰いたいなら、まずは自分が相手を認めていると伝える事だったのかもしれないね

    一生懸命に自身を守ったリチャードに懐いたケモモ
    これはもしかしたら聖獣を手懐けるよりも難しい偉業を為したと言えるのかもしれないね

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