火狩りの王〈四〉 星ノ火 (4)

著者 :
  • ほるぷ出版
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本棚登録 : 269
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593102068

作品紹介・あらすじ

ついに神宮に到達した明楽、灯子、煌四。犬たちと共に、この世界の命運を懸けて神族との戦いが始まる。激闘の末に、灯子たちを待ち受けるものは一体何なのか。この世界を滅ぼすことも存続させることもできるという〈揺るる火〉が、最後に下した決断は?そして、果たして「火狩りの王」は生まれるのかーー。シリーズ怒涛の完結編。

感想・レビュー・書評

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  • これは…もやもやする。

    3巻からの首都攻防戦から設定がごちゃごちゃして、わかりづらくなりました。
    主人公ふたりのヒーロー感があまりないのにもかかわらず、主人公補正がかかった感じもあり…。神族の闇もようわからんかった。千年彗星が落ちるの早すぎたんじゃない??

    もやもやが自分の読解力の貧弱さからくるのかと思っていろんな感想あさってしまったよ。きっとアニメーションのほうがわかりやすいとおもうので、アニメ化に期待ですね。

  • やっぱり真の主人公は明楽さんだった。
    炉六さんが好きだったなぁ……、あと狩り犬たちが健気で可愛い。
    やっぱり大人たちが魅力的だと感じるのは、自分が少年少女から遠く離れてしまったからかしらね…

  • 悪いが全く面白いと思えなかった。
    ふと、双六を思い浮かべてしまった。木々人に運ばれ3マス進む、神族に飛ばされ振出しに戻る。
    相変わらず、グダグダ考えながら汚れた地を進む描写が長々と続く。あと、綺羅の髪や腕などに巻いた細布がひらひらする描写をしつこく繰り返す。1回で良い。
    相変わらず文章がわかりづらい。風景や人物その他の描写がくどいのに全然伝わらない。
    今その場に誰がいるのか、そもそも今は誰視点で進行しているのか、同じところを何度も読まねば入ってこない。
    汚い、暗い。拙い。怒りすら覚えるレベル。
    こんなのが文庫化したり外伝を出したりできるのが本当に信じられない。

  • うーん
    なんだか最後は駆け足のような印象でした。
    最後まで、火を、光を失った世界のままのようで、
    あまり好みの物語ではありませんでした。

    外伝も借りていたけれど、読むモチベーションも上がらず
    返却期限が来てしまったため未読。

  • 神々の力やら超人じみた力やら、段々世界観がわからなくなってしまった。兎にも角にも人がたくさん死にました。大変疲れる冒険でした。

  • 第1巻を夢中に読み、その世界観に魅了され、早く続きを読みたいけれどすぐに読むのは勿体ない。まだこの世界に浸りたい。そう思わされ、休み休み少しずつ読みました。

    火に近づくと体が燃えてしまう。そんな人体発火病原体に侵された人々が、黒い森におおわれた地で細々と暮らす世界。炎魔と呼ばれる獣を狩り、その体内から火を得る火狩りたち。火狩りに命を救われ、その形見の犬を首都へと返すために旅立つ灯子。火狩りの父が出奔し母を亡くし病弱の妹を抱えた煌四に、研究と引き換えに申し出される援助。
    作り込まれた世界の中で、必死に生きようとするふたりを中心に物語は展開します。

    決して楽しい物語ではありません。絶望に次ぐ絶望。でもその先にきっと希望はある。その希望にたどり着くまで、進むのをやめない。そんな登場人物たちの想いに突き動かされながら、読み進めていきました。
    何のために前に進むのか。世界の平和のため? 恩義のため? 生きるための糧を得るため? いや、きっと自分のため。自分がどうしたいのか。それを見極めるために進む。進んだ先に自分のやりたいことや、やるべきことがあるから進む。混沌に巻き込まれ、為す術なく、でも諦めない。
    絶望を描くためだけの絶望ではなく、希望につながるための絶望。だからこそ読みたい気持ちが高まったのです。

    万事めでたしめでたしの終焉ではありません。これからもふたりは、そして他の人たちも険しい道を進んでいくでしょう。
    でもそこに希望があります。たどり着いた希望があるのです。だから幸せな気持ちが胸に宿る物語の締めでした。

  • 4巻で完結。どちらかというと、前半の方が好きだった。世界観が明らかになるにつれ、闇の部分が明るみになっていくというのは、まあ基本的な展開だろうけど、火狩りの人々にもっと焦点が当たって欲しかった。何だか神族の方がメインみたいになってしまって、ゴチャゴチャ感が増えた割に、感動というか興奮に結びつかなかった、みたいな。

  • 炎炎の消防隊、プロメア、最近多いと感じる人体発火もの。
    読んでいて面白かったが、長く感じた。それは表現が秀逸すぎることからくるわかりにくさ。良さでもあるが、児童文学にしては難しい。
    ただ、火狩り、たゆらひめ、千年彗星…一個一個のワードはとにかくカッコいい。
    最後に火狩りの王が決まるのはスッキリした。個人的には油お七勢力が一回天下とるんかと思ったが案外あっけなく潰れたな。
    話の構図としてはフランス革命と似ている。
    油お七が勝ってたら結局頭が変わっただけでなんも世の中変わんなかったんだろうな。
    壮大な話で結局この後どうなるかわかんないけど、絶望だらけの世界に最後に希望持って終わったのはよかった。とにかく世界観が美しい。この作り込まれた世界観には脱帽だ。今後の展開にも期待。

  • 多くの血が流されたが希望に満ちた結末だった。幾つもの死を背負いながらも不条理な世界で生きていくという主題は一貫しており、特に中盤に大きな苦悩を経験した煌四が自分のなすべきことを見定めようと歩みだす姿には力強い意志を感じた。様々な思惑が複雑に入り乱れつつも、根本に流れるものの一つは家族への思いであったような気がする。しかし、その描かれ方が「家族だから当たり前」「家族だから言葉は要らない」といった、「家族」へのありきたりで盲目的な賛美ではないところに現代らしさを感じた。
    いまいちだと思われたのは、特に〈蜘蛛〉の侵入以降、主人公たちがただ振り回されひたすら歩きまわる印象が強かった点。灯子も煌四も無力さが強調され(それはこの物語世界の中でそぐわない描写とは思われないものの)、多くの場合、その場で起きている事態に主体的に関わることができない。結果的に「予想外のことが起こったがよくわからないうちに事態急変→移動」という展開が続き、二人の視点を借りている読者としては常に宙ぶらりんの立場のまま読み進めなければならず、物語を追いかける面白みには欠けると感じた。
    ただし、このように物足りない点もあったものの、人物の内面を含めた細やかな描写には心を動かされる。また、「火」を主題とした世界設定、火狩りと狩り犬と炎魔、神話とSFが融合したかのような物語の舞台が本当に魅力的だった。映像化されるそうなので楽しみにしたい。

  • 長かった。というのが正直な感想。
    主人公たちの疲労や混乱、他の事でも同じ事柄の描写が何度も多すぎて。
    疲れてるのは分かってる。動けてるのが不思議なくらいだし。
    あと、超常の力などでたまにワープさせられるせいでそれぞれの位置関係が掴みづらかった。

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著者プロフィール

1984年、兵庫県生まれ。児童文学作家、日本児童文学者協会員。「雨ふる本屋」シリーズなど児童書のジャンルで活躍する中、2018年に冒険ファンタジー『火狩りの王〈一〉 春ノ火』を刊行、同作は全5作のシリーズとなりのちにアニメ化するなど大きな話題となる。他の著書に「すすめ!図書くらぶ」シリーズ、『魔法の庭へ』『日曜日の王国』など多数。

「2023年 『ネバーブルーの伝説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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