わが心臓の痛み 下 (扶桑社ミステリー コ 7-13)

  • 扶桑社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594038038

感想・レビュー・書評

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  • ノン・series②~元FBI捜査官マッケレイブ
    ハードボイルドの形をとったヒューマンサスペンスの香りが強い。

    敢えて映画を見ない主義(映画を見ると視覚優先で原作の根底を味わいつくせない)という事もあり、イーストウッドの面影を浮かべつつ、筋を追う。凄いまでの張り巡らせた伏線と回収の妙はコナリーのベストにも入るんじゃないかと。下巻250P辺からの展開は原作”Blood Works"にかけるマッケレイブの想いが滲み切っている。

    心臓移植後の病んだ身で捜査に立ち向かい、徒手空拳の内から這い上がって行く彼の姿は鬼気が迫る・・後半まで「FBIとロス市警から真犯人だ」との目星を立てられ・・いやぁ、迫力up
    No one⇒Noonのからくりは面白いが犯人像は最近、よく見るタイプ。

    ”The Poet"nに続き堪能させて貰えて、次は”A Darkness More than Night”へ

  • マイクル・コナリーとはいえば”ハリー・ボッシュ・シリーズ”が有名で他に単発ものが発売されている。これは単発ものですが、コナリー作品は発売順に読んでいかないと文中で過去の話が出て来て何の話かわからない。かつ主作品のハリー・ボッシュ・シリーズは作者と同世代で同じように歳を取っていくのでよけいにそうなる。でこの作品はマッケイレブ(主人公)の推理で犯人を追う対決が見どころの作品であるが結末が少し残念

  • 映画より小説に軍配。まぁ小説を超える映画は、あまり無いと思うけど。。。

  • テイストはハードボイルドだが、練り込まれたプロットと真相が明らかになるにつれ追い詰められていく主人公の焦燥感が濃密なサスペンスを生み出している。
    本作の最も優れた点は、殺人者の歪みに歪んだ動機にある。臓器移植の問題点を上質のミステリの中に盛り込み、見事なミスディレクションによって謎解きの快感へと繋げていく。
    はりめぐらされた伏線が素晴らしい効果を生んでいる。コナリーを見直した。

  • (上巻より続く)

    しかし、読む順番を間違えた。
    「夜より暗き闇」を先に読んでしまったので、
    いつものわくわく感が半減してしまった。
    残念。

  • 4月27日読了。図書館。

  • プロットのひねりや伏線の回収法は見事。が、他のコナリー作品のような暗黒性というか瘴気じみた迫力には欠けるので、そこで好き嫌いが分かれるかもしれない。ボッシュものの重苦しさが苦手な人にはオススメだ。

  • フリーの主人公が捜査を行う理由としてはベタな感じすらします。しかし犯人を追いつめる過程は、地道に関係者にあたるもの、遺留品の科学的分析、殺人現場のビデオ映像の解析など、非常に現実的なものです。これらの捜査方法は現在のテレビドラマでは駆使されているためか、パソコンを使用していないので、古くささを感じますが、例えばホームズの時代の捜査法のように、そういうものと割り切ってしまえば面白さは減ることがありません。とはいうものの、犯人像は意外性が薄く、少しガッカリした感は否めませんでした(私は別の人を犯人だと考えていました)。分量が多かったのでもう少し短くてもよかったなー。私としては、心臓を提供されたからといって、そんなものに協力する必要はない、というような悪態をつくキャラのほうが好きなので、☆☆☆★というところです。

  • 元FBI捜査官テリー・マッケイレブ。コナリー7作目。

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著者プロフィール

Michael Connelly:1956年生まれ。LAタイムズ元記者。代表作としてはボッシュ・シリーズ、リンカーン弁護士シリーズがあり、当代随一のストーリーテラー。

「2023年 『正義の弧(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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