- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594052348
感想・レビュー・書評
-
イラクの人道復興支援に派遣された、自衛隊員の、個々人に迫る。
いやもう、その決意と行動で泣きますわ。
みんなが各々の立場で真剣に向き合い、それこそ命を賭けて対応してきた。
勿論多国籍軍の協力もあってのことだが、だからこそ、一発の弾を撃つこともなく、一人の犠牲者を出すこともなく、現地に受け入れられてオペを遂行できたのだ。
なーんも、知らんかった。それではいかんのだ。
そうして、「自衛官の無事を喜ばない人たちもいる。」
「それ見たことか」と言いたい人たちがいる。
それも事実であり、多方面と戦い続けている自衛官の方々に、本当に頭が下がる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
平成18年に書かれた本。
そんなに昔なのかと驚きつつ、この頃から世界は変わっているようです変わっていない気もする。
明らかに自衛隊にお世話になった人は増えたけれど。
本当にお疲れ様でした、としか言いようがない。
この時の危機管理能力についてもっと詳しいことが知りたくなった。
食事ってやっぱり大事だよねってのが最後にインパクト大きかった。 -
『イラク・サマーワ宿営地からの撤収に要した24時間は、自衛隊にとって文字通り「最後の山場」となった。(略)
“進歩的文化人”と評される面々が、「イラク人道復興支援など自衛隊に行かせなくとも、NGO(非政府組織)、NPO(非営利組織)で十分」と無責任に言及している。それがどれほど的外れなものであるかを知らしめる意味においても、この最後の24時間を再現する。(p22,l1~l7)』
この本の序章『命がけの撤収』はこんな風に始まります。
そこからも最終第17章まで、自衛隊の人々がどんなことを考え、どんな風に過ごしていたか、などが200ページ以上にわたって綴られています。
自衛隊が好きな人も嫌いな人も、自衛隊について、イラクへの派遣について、論ずる前に読んでみることをお勧めします。 -
イラク復興支援に実際に現地で携わった自衛官の体験談取材から収録。あの当時の新聞・テレビ等のマスコミ報道がいかに偏ったものであったかわかります。
情報を偏りなく知るために、自衛隊もこういう話をどんどんすべきだと思います。
基地内への砲撃、ギリギリの決断、最後まで危険だった撤収などの他、サマーワの様子、支援活動、地元や多国籍軍との交流など幅広く書かれています。
これを読んでみれば、ただ単に「海外活動反対」「自衛隊は何もしなかった」などとは言えなくなるでしょう。
ユニークな話も多く、私はヘリポートの話が笑えました!