ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594085636

作品紹介・あらすじ

メディアが報じない「不都合な真実」
――「新型コロナウイルス」と「季節性インフルエンザ」の感染者数と死者数
第1章 新型インフルエンザの顛末
第2章 日本ではコロナは恐くない
第3章 抑圧策から緩和策へ転じよ
第4章 データを無視する専門家
第5章 岡田晴恵・玉川徹は恐怖の伝道師
第6章 スウェーデンは成功している
第7章 5密会談
第8章 東京の抗体保有率0.1%
第9章 スウェーデンの死生観
第10章 お辞儀と清潔感の驚異
第11章 世界各国のコロナ対策事情
第12章 ウィルスとは進化の鍵だ
第13章 インカ帝国の滅亡
第14章 グローバリズムの失敗と権威主義
第15章 自由よりお上に従う日本人
第16章 経済のほうが命より重い

特別対談
木村盛世氏(元厚労省医系技官・医師)×小林よしのり
幸運にも「抑圧政策」を実行中にワクチンが開発されたとしても、
その間に社会や経済や文化がボロボロになってしまえば意味がない

特別講義
金塚彩乃氏(弁護士=第二東京弁護士会・フランス共和国弁護士=パリ弁護士会)
新型コロナウイルスとフランスの緊急事態法
~日本の「緊急事態宣言」とは何だったのか?

感想・レビュー・書評

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  • 小林よしのり氏の主張の拠り所は、「感染しても死ななきゃいいのだ!」である。(これはそうだと思う)

    「インフルエンザは、1000万人感染し死亡者10000人(直接死は3000人)」 の記述が何度も出てくる。
    対して「新型コロナは8100人感染し死亡者119人(執筆時2020年4月)」にすぎないのだから恐れることはないという考え。
    執筆時から1年以上経った今(2021年8月)は、120万人が感染(陽性判定者)し死亡者は15500人となっている。

    当時、鳥羽慎一モーニングショーで報じていた、「新型コロナの致死率はインフルの20倍」をデマとし、大衆に恐怖を植え付けている諸悪の根源と切り捨てている。
    今本書を読み直したら小林よしのり氏本人はどう思うのだろうか。
    インフルエンザでの死者10000人も大したことないと思っているようなので、コロナの15000人も大したことないのでしょうか。

    それにしても、小林氏は(自分の主張と真逆な考えの)岡田晴恵と玉川徹が大嫌いらしく、犯罪者扱いし似顔絵にも悪意が満ちている。

    小林氏は昔から自分のことを「わし」と言ってのける灰汁が強い人だ。
    自分の考えこそが絶対に正しいとの思い込みが強く、(岡田・玉川のような)考えの合わない人に対しては人間性までけなして攻撃するようなハレンチさを売りにしている。

    まあ、小林氏の思想には賛否両論あろうが、どのような考えでデータを分析し、どうすべきかの方針を明言しているのは潔い。
    ともすれば世論が間違った方向に進もうとする流れを止めるきっかけとなる貴重な問題提起を発信していることも確かだろう。

    また、本書は各国の動向や日本の政治家が何をしたか、マスコミはどのように報じたか、医療関係の専門家はどのように発言したか、国民はどう対応したかを振り返るのに役立つ。
    小林氏の自分勝手な思い込みと妄想が沢山紛れ込んでいる情報だということに十分気をつける必要はありますが、、、、
    根拠が曖昧な主張が多いと感じるが、初耳のことも多い。
    嘘っぽくても明確に反論できないものは、一情報として覚えておいて確認してみるきっかけになる。

    本書の執筆から1年以上経っているので、答え合わせができる部分もある。

    令和2年は自粛による経済ダメージで自殺者4万人になると豪語していたが、実際は2万人と特に例年と比べても増減なし。

    「アメリカは感染していても病院に行けず、治療を受けられない人が相当数いて、これが死者数の増大を引き起こしているのだ。」と言い、
    こういった要素は日本にはないから、アメリカと同じになると不安を煽る岡田晴恵は完全に頭がおかしいと罵倒していたが、
    今の日本の状況は「感染しても病院に行けず、自宅に放置され、治療を受けられない人が急増しており」ワクチン接種が50%と進んでいるのに死亡者数が再び増え始めている。

    今日、コロナ感染し自宅療養していた妊婦さんが入院先が見つからないまま自宅出産し、新生児が死亡するという悲惨なことが起こってしまった。
    日本は現在感染拡大が止まらず、コロナ禍の出口が見えない状況に陥っている。
    「感染しても死ななきゃいいのだ!」のためには、感染したら治療して貰える医療環境を維持することが大切だ。

  • 一年ぐらい前に連載されていたそうです。

    こんなのがあったなんて全然知らなかった。
    TVの意見だけを信じていました。

    コロナの死者よりも
    餅で亡くなった人の方が多い。

    第二巻も予約しているので
    早く読みたい。

  • いろいろおかしいコロナ騒動ですが。
    戦争で金儲けしてきたグローバル軍産複合体の
    医療バージョンと捉えるのが正しいのかもと、
    この本読んで改めて思った。
    特に2009年の新型インフルエンザ騒動との比較が興味深い。
    金に取り憑かれた人は、人の不幸が一番の飯の種なんですね(棒)
    巻き込まれ少なくしたいです

  • 小林さんの本を初めて読んだ。現代は新型コロナウイルスの脅威にさらされているが、実際のデータを見るとそれもどうなんかなとも思う。

    連日の報道により思い込みが進んでいる状態であるともいえる。脅威や感染者については連日報道されるが、無症状の方も多くおられる。

    全体の割合から無症状の人はどれくらいいるのか、年代別に見るとどうなのか、ワクチンがあるインフルエンザウイルスの感染者との比較は、なぜ同じ空間にいて、陽性者と院生者がいるのか、退院した人の話等々報道されていないい事実もたくさんある。

    これについては自分のこととしてもっと勉強する必要があると思う

  • これは本当に全国民が読むべきだと思う。
    この1冊でいくつもの論文をまとめてる様なものだし、すごすぎる。
    本当に痛快で、目から鱗の情報も多い。
    特に今回は政治的な思想の話ではない。
    データに基づく客観的な論議なので、反論のしようもないはずである。
    正しいデータから目を背けるメディアや国民のバカバカしさを痛感する。
    私自身も3月頃からの騒動の構図(メディアが恐怖を煽る(視聴率が取れる)→国民がパニックに陥り国に緊急事態宣言を迫る→国は世論に逆らえず発出する)は太平洋戦争開戦の歴史と重ねざるをえなかったが、周囲が意図せずそのパニックに酔いしれてるというのは恐怖を感じていた。しかも全体主義と同調圧力の嵐。異論=非国民。
    この本は今後、今回の歴史を検証する上でも貴重な資料になると思う。

  • 【レビュー】
    ・漫画だから、楽しく分かりやすい。(おぼっちゃまくんを描いた人です。懐かしい!)

    ・洗脳されてしまっている人は目覚めるきっかけに、目覚めている人は今までの振り返りに。
    ※洗脳されてしまっている人はこの本の存在を知る機会もないと思うので、snsなどで広めたい。

    ・著者はコロナ騒動初期、専門家(と言われる人)たちでさえも状況を把握できていないなか(すべて知っているうえでわざと煽っていたのかもしれないけど)、「おかしい!」と気づき、「コロナ」と「メディア」の動向をチェックし続け、独自にデータを調べていたことがすごい。

    ・批判されたりしただろうが、それでも発信し続ける勇気がすばらしい!(下手すると命にも関わるのに)

    ・新型コロナとインフルエンザの比較は分かりやすいが、何回も出てくるので少し疲れた。
    当時、週刊紙に連載されていたものをまとめたものだから、しょうがないのかなと思う。(書き下ろしの話もいくつかあり)

    【感想】

    +++++自分の国のことを知ろう!+++++

    「海外ではこうだ!」
    「日本はおかしい!」
    「海外を見習うべきだ!」

    と言う人たち・・・「海外出羽守」(かいがいではのかみ)が、コロナ騒動が始まってからたくさん出現したそうだ。
    だが、この人たちは、そう強く言えるだけのきちんとした考えを持っているのだろうか?

    言論・表現の自由がない中国、
    IT管理社会の韓国、
    医療費が大きく削減されたイタリア、
    消費税率20%のイギリス、フランス、
    消費税率19%のドイツ、
    国民皆保険がなく医療費が高額、貧困の格差が激しいアメリカ・・・

    日本がいかに恵まれている国か、が分かる。
    著者も言っているが、見習うなら「緩和策」をとっているスウェーデンを見習うべきだと思う。

    日本人は、もっと自分の国に誇りを持つべきだと思う。
    「海外を見習うべき!」と言うのであれば、まずは自分の国のことをよく知り、海外の事情もよく知ったうえで言うべきだ。(コロナのことに限らず)

    このままでは「自由」が失われ、日本が日本でなくなり、「管理社会」になってしまうと危機を感じる。

  • ほとんどが当然のことばかり。
    考えたらわかるよね、ということばかり。
    中には、ちょっと小林氏とは意見がずれるな、という個所もあった。
    私はグローバリズムもナショナリズムも、ほどよく融合させるのがいいかな、と思っている。
    ウイルスに対する免疫にしても、ほどよいグローバリズムで、いろいろな免疫を、徐々につけていくほうがいいと思う。
    小林氏は、極端にグローバリズムを善とする風潮にブレーキをかけて、ほどよい融合に着地させるために、あえて、ナショナリズムを強調しているんだろうな、と感じた。
    スウェーデンの死生観は、私の感覚に合う。
    チューブに繋いで、延命させるなんて、老人虐待だ、と私も思う。
    食べられなくなったら、それは、体が死ぬ準備をしているのだ。
    胃ろうなんて、絶対してほしくない。
    痛みだけとってくれたら、私はそれでいい。
    いいなぁ、スウェーデン。と思った。
    日本人の清潔好き、日本の医療・保険制度の充実などは、各国よりも秀でている。
    これも、よく言われている周知の事実。
    本当、当たり前のことばかり書かれていた。
    逆に、なぜ、1年以上も、こんな当たり前のことに気づかない人がたくさんいるのだろう。ということが、私には不思議だ。
    コロナ脳の人たちは、この本を読み切ることができるのだろうか、などと思うのは、馬鹿にし過ぎているのだろうな。
    字が多いから、読み通すのに苦労する人も多いのではないかな、と思った。
    せっかくマンガとして描いているのだから、もっと易しい言葉で書くと、本当に伝えたい人たちに届くのではないか、と思ってしまった。
    まあ、これが、小林よしのりさんのスタイルなのだけれど。

  • 様々な情報を得て勉強したく購入しました。結果として購入してよかったと思える一冊でした。
    本書に書かれていることは資料として一級の資料になると思うので、COVID-19ウイルスに対するこの騒動が落ち着いた際には必ず、必ず検証してほしいと思いました。
    当然2も読みます。

  • 新型コロナの行き過ぎた隔離や緊急事態宣言を真っ向から否定。特に隔離政策は過去のハンセン病患者の隔離やユダヤ人隔離政策から全く学んでいないと批判する。この視点は人権を考える上で重要だ。

    世間を敵に回すことを覚悟で異論を放つが、外国の事情などをかなり詳細に調べており、コロナについて冷静に判断するためにこういった主張も読んでおきたい。

  • この度のコロナ禍で、中小零細企業の経営者は本当に苦しんでいる。特に、飲食店、観光業のダメージは大きい。
    本書を通じて、科学的根拠に基づいて「正しく」恐れることの重要性を実感。
    何よりも、「生命至上主義」に陥らないことだ。人はいつかは死ぬものだ。それはコロナウイルスに限ったことではない。インフルエンザでは関連死含め約1万人、交通事故では年間4500人、餅をつまらせて亡くなる人が1300人、コロナは本日時点で1598人。
    いつ死ぬか分からないからこそ、毎日を懸命に生き、文化を創造し、より良い社会を創っていくことが人間に与えられた使命だろう。
    福澤諭吉翁が遺した「独立自尊」の精神は、今こそ日本人に問われている。
    経済とは「経世済民」のこと。経済をまわすことで民は救われていく。死者数が少ない日本こそ、世界をリードして経済をまわしていく役割を担っている。
    生命至上主義に陥ると、思考停止に陥り、保育器に入ったままで何も出来ない。

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著者プロフィール

1953年8月31日生まれ。1975年、福岡大学在学中に初めて描いた漫画『東大一直線』が赤塚賞の最終候補で落選するが、雑誌に掲載され、大ヒットとなる。『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』『ゴーマニズム宣言』など話題作多数。
●主な著書
『新ゴーマニズム宣言10』(2001、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special 台湾論』(2000、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special「個と公」論』(2000、幻冬舎)、『ゴーマニズム宣言9』(2000、幻冬舎)、『朝日新聞の正義』(共著、1999、小学館)、『自虐でやんす。』(1999、幻冬舎)、『国家と戦争』(共著、1999、飛鳥新社)、『子どもは待ってる! 親の出番』(共著、1999、黙出版)、『ゴーマニズム宣言 差別論スペシャル』(1998、幻冬舎)、『 知のハルマゲドン』(共著、1998、幻冬舎)、『ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論』(共著、径書房)、『教科書が教えかねない自虐』(共著、1997、ぶんか社)、『小林よしのりのゴーマンガ大事典』(1997、幻冬舎)、『小林よしのりの異常天才図鑑』(1997、幻冬舎)

「1997年 『ゴーマニスト大パーティー3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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