洞窟ばか~すきあらば前人未踏の洞窟探検 (扶桑社新書)

著者 :
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594087968

作品紹介・あらすじ

そこは鼻をつままれてもわらかない漆黒の世界。滴下水でびしょ濡れになり、狭い隙間にはまって動けなくなり、ときには落石で骨折することもある。何度死にかけようとも、暗闇のその先にある、誰も見たことのない世界がどうしても見てみたい!!

・縦穴を降下中落石で骨折。300メートルのロープを片手でよじ登る。
・17センチの隙間があればとりあえず潜り込む。
・持ち込んだ食料はすべて食べきり、排泄物はすべて持ち帰る。
・洞窟内でご遺体を発見&大変だった搬出。
・世界中で洞窟探検&ベトナムで火山洞窟発見。
・目指すはラオスの巨大未踏洞窟。

「オレは洞窟に出合うためにこれまで生きてきた。
もし洞窟に出合えなかったら、どんなダメな大人になっていただろう。
そして、人生の全エネルギーを洞窟探検に注いでいる。
洞窟探検ほど面白いものはない」(本書より)

 洞窟に魅入られ、洞窟に人生を救われた洞窟探検家の、エネルギッシュで胸がすくような探検譚!

感想・レビュー・書評

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  •  これはもう、文句なしに面白い。

     山岳の世界は、もう未踏峰などはなく、バリエーションに挑戦する世界。極地探検も時期や条件を変えての挑戦になっている。そんな中で、前人未踏の探検の連続、これほど突き抜けたパイオニア・ワークを、最近読んだことがない。著者の情熱のほとばしりも熱く、興奮の中、読了した。

     今回新書版で読んだけれど、親本の初出は2017年1月だ。もっと社会的評価が伴っても良いのではないか。紹介される洞窟は、人類が初めて目にする世界ばかりなんだから。

     本書で紹介されている三重県霧穴の洞窟横を走ってきたばかりだ。林道横の風穴は入ってきたけれど、この何倍もの洞窟世界が広がっていたんだと、感慨ひとしおだ。

  • 色々不安になる記載が気になるけどパラレルワールドだと思うとワクワクして良い

  • テレビ番組で著者を拝見し、手に取った一冊です。テレビでは紹介されきれない情熱が伝わる一冊でした。

  • 人類未踏の洞窟を求めて、危険すぎる洞窟に体当たりで挑む洞窟探検家、吉田勝次さんの洞窟探検談をまとめた本です。
    私たちの想像よりはるかに危険な洞窟の旅に肝を抜かれます。読んでてヒヤヒヤする内容ばかりです。
    地図もない、出口もわからない、生きて帰れるかも分からない、危険な洞窟の世界を生き生きと楽しむ吉田さんがとにかくクレイジー!!!!

    学生アルバイト Y.A

    熊本学園大学OPAC
    https://lib-opac.kumagaku.ac.jp/opac/volume/1540740?current=1&total=1&trans_url=%2Fopac%2Fsearch%3Fcount%3D10%26defaultpage%3D1%26defaulttarget%3Dlocal%26order%3Drecommended_d%26searchmode%3Dcomplex%26title%3D%25E6%25B4%259E%25E7%25AA%259F%25E3%2581%25B0%25E3%2581%258B%26title_op%3Dand%26type%255B%255D%3Dbook%26type%255B%255D%3Dmagazine_title%26type%255B%255D%3Dmagazine%26type%255B%255D%3Dpaper

  • クレイジージャーニーで見た吉田勝治次さん。エネルギッシュで大胆なかっこいい人でした。

    元気な語り口調の本で、これを読めば洞窟探検の概要が掴めるし(海外での苦労話、病気について、準備について、などなど)、吉田氏の人柄も、ただならぬ洞窟愛も伝わってくる。さっと読めて楽しい本。

  • TV番組のクレイジージャーニーを観て吉田勝次さんを知った。洞窟に対する情熱と生き様に、すぐさま虜になった。番組を観て吉田さんの事をもっと知りたい!という衝動が抑えられなくなり、手に取った本。

    印象的だったエピソードは、何人もの仲間の協力を得ながらその先に洞窟があるのか誰も分からない状況で何日も地下を掘り進め、吉田さんだけが最後まで諦めず皆を説得しながら最終的に前人未到の地下空間に到達した話。
    これは並大抵の思いじゃやり遂げられない。最後まで自分を信じ、情熱の炎が消えかかっている仲間達を焚き付け励まし続けなければ、成し得ない事だ。

    この本を読んで、益々吉田さんの事が好きになった。
    こんなに本に夢中になったのもここ何年かで初めてだ。
    本にはクレイジージャーニーで語っておられた事も度々出てきたが、より詳細が書かれている。
    吉田さんの洞窟愛がひしひしと伝わる作品だった。

  • 第30回アワヒニビブリオバトル「穴」で紹介された本です。
    2017.10.03

  • タイトル通り、洞窟探検の本。
    そして、タイトルと副題の「すきあらば~」という表現から受ける印象と、読後感にまったく違和感のなかった本。
    日本初の洞窟探検家(そんな職業がないので著者が勝手に作ったらしい)の一代記ですね。
    何よりも口絵のライトアップされた口絵が美しく、一瞬、洞窟に行ってみたい、と思いつつも、やっぱ無理だわ、とあきらめもつく本でした。
    本文にも触れられていますが、とても危険です。死にます。300メートルの崖をロープ1本で、普通は3~4時間かけて登るところを、落石により骨折しながら30時間かけて登って生還するとか、いやマジ無理です。
     とにかくバイタリティーにあふれており、一人称の「オレ」で書き進められ、好きなことをやるために、行き当たりばったりながらも驀進する姿に、元気がもらえる人も多いと思いますし、個人的には面白かったです。ただし、セルフプロデュースがとてもうまいので、そのあざとさに好みは分かれる本だと思います。

  • ふむ

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著者プロフィール

洞窟探検家。1966年、大阪府生まれ。20代後半で洞窟にのめり込み、今まで入った洞窟は国内外含め1000以上。(有)勝建代表取締役、(一社)日本ケイビング連盟会長。洞窟のプロガイドとして、テレビ番組での洞窟撮影、学術調査、研究機関からのサンプリング依頼、洞窟ガイド育成など、洞窟に関わることならすべて請け負う。洞窟をガイドする事業「地球探検社」、洞窟探検チーム「JET」、洞窟探検プロガイドチーム「CiaO!」主宰。

「2021年 『洞窟ばか~すきあらば前人未踏の洞窟探検~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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