パピー、マイ・ラブ (ハーレクイン・イマージュ 1978)
- ハーパーコリンズ・ジャパン (2008年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596219787
感想・レビュー・書評
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犬のしつけスクール所長のヒロインと、土地開発会社を経営し叔母が遺した犬に手を焼くヒーロー
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最初から最後まで面白かった!
出会いもよかったし、惹かれ合うとこも、ヒーローがヤキモチ焼くとこは笑ったw
何よりパピー(愛犬)が最高に可愛い! -
ジュリーの経営するパピーラブ愛犬訓練所の新しいお客は、ゴージャスなイタリア系の実業家ルークと、巨大なイタリアン・マスティフ犬のパピー。二人が入り口に現れたその瞬間、ジュリーはひと目で恋に落ちた。なんて…なんてハンサムなの!精悍でたくましく、威風堂々とした姿。憂いをたたえた茶色の瞳。犬にばかり見とれているジュリーに飼い主は言った。「そんなに好きなら君にあげる。僕は早くこいつを手放したいんだ」。いったいなぜ?驚いて顔を上げたジュリーの目が、狼のように獰猛でセクシーなルークの笑顔とぶつかった。
ヒーローとヒロインの最初の出会いからやってくれる。ハンサム、端正ではないけど自信とパワーのみなぎる精悍なタイプ……。とヒロインが格好良く形容しているのは、なんとイタリアン・マスチフ。ヒロインがのっけから一目惚れするのは、ヒーローじゃなくてヒーローが連れてきた犬。しかもヒーローには懐いていない。<br>
大叔母の形見のこの犬をヒーローはやっかい払いしたくて仕方ない。そのために犬の訓練所での訓練をしようとやってきたのが、ヒロインの訓練所で、そして最初の出会いに繋がる。ヒーローのためでなく犬のために同居に応じたヒロイン。当たり前だけど人間同士も惹かれあうものがあって、と、展開はお約束だけど、やはりパピーと呼ばれる大型マスチフが要所要所でイイ味をだしてる。自分の夕ご飯かと思っていたものが犬のご飯だったり、ヒーローは振り回され気味。<br>
ヒロインの主張は終始一貫している。ヒーローに特別な感情を感じながら、でも自分の考える愛に妥協はない。パピーは手放してもヒロインと一緒にいたいというヒーローに、「私のために時間を作らなくちゃいけないような男性はいらないわ。私と人生を作っていく男性が欲しいの」と。確かにその通り。でもヒロインは別れという苦痛を避けるために愛に逃げ腰な性格で、それに悩んでもいる。<br>
パピーを手放した瞬間、ヒーローの心の底に秘めている家族愛が徐々に表にあらわれる。本当の気持ちも。最後はパピーと一緒にプロポーズ。