面白かったです。
図書館で借りた本で、この小説が紹介されていました。
あらすじに興味を持ち、他の図書館から取り寄せていただき、読了。
煙突掃除人の娘ジェマイマは高等教育を受け、淑女なみの教養とマナーを身につけていますが、彼女の父は「学問は不要」と、分相応な男に嫁がせようとします。
しかし、彼女は善良だけれども詰まらない婚約者との結婚がいやでたまりません。
そんなある日、煙突掃除人が参加すれば幸せを招くとという言い伝えから、ジェマイマはとある貴族の結婚式に呼ばれました。
結婚式に出席していた若き伯爵は、父や祖母の遺産を相続するための条件として、その結婚式に出席している「淑女」の中から花嫁を選ばなければならないと焦っており、あろうことか、彼女に白羽の矢が立ったのでした―。
若き伯爵ロブもジェマイマも心優しく、出逢った瞬間から、もう惹かれ合っているのは丸わかり。ですから、二人が結ばれるのは時間の問題だということも予測できたし、自然ななりゆきと納得できます。
ラスト、「禁欲」を遺産相続の条件として課した祖母の前言を翻すような二枚目の条件が見つかったというのは、いささか出来すぎのような感がしましたが、まあ、そこは物語りですから、気にしない方が良いのでしょう。
ジェマイマの兄ジムと伯爵の従妹レティのロマンスも同時進行で描かれて素敵でした。