奪われた乙女 (ハーレクイン・ヒストリカル 336)

著者 : ジュリエット・ランドン 辻早苗

• ハーパーコリンズ・ジャパン (2008年9月1日発売)

感想・レビュー・書評

[佳香さんの感想 · 2018年4月21日]

因果関係がはっきり描かれていないため、最初から最後まで、『は？』って感じだった。
ヒーローがヒロインに一目惚れしたんだかどうか分からないけれど、そんな描写は一切なくて、急に、ヒロインと一緒にいたヒーロー弟をだまして、異国の自分の家へと誘拐してしまう。
ラスト手前でヒロインがヒーローのもとを去っても、ヒーローが落ち込んだり焦ったりした様子は全く描かれず、誘拐した時と同様に、急にやって来て『愛してる』とか宣う。
いや・・・何きっかけ？って、ずっとツッコミながら読んだし。
あともう一つ、さっぱり分からないのが、ヒロイン父とヒーロー妹の関係。
どうやら二人は想い合っているんだけれども・・・何がきっかけだったのか、これについても全く描写がない。
ヒーロー妹が誘拐された、ってのが偽装だった、というのはラストでネタばらしされるけれども、その計画にヒーローが絡んでたのかは不明。
何がきっかけでそうなったのか、っていうことが描かれないまま物語が進行して、気付いたらヒーローは何故かヒロインを愛人にしてるし。
久しぶりに、読んで損したな・・・と思った。