告発 フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル
- ハーパーコリンズ・ ジャパン (2019年12月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596551511
感想・レビュー・書評
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著者が自分を正当化する書き方を常にしているのが終始気になる本。
行動マイクロターゲティングや、データの使用法。
ブレグジットやアメリカ大統領選の裏で何が起こっていたかを知るのに格好の本。
データはあなたよりもあなたを知っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
個人データ不正使用や、フェイクニュース拡散などによる民意の操作に関しての告発本。第三者が書いたものではなく、どこまで真実かは分からないものの、ブレグジットやアメリカ大統領選挙の裏側で何が起こっていたのかの一端が分かる。
幾つか気になった点。
・著者のイデオロギーによるバイアスや、後知恵バイアスを感じる箇所が多い。脚色もかなり含まれるのでは。
・個々の出来事に対して詳細な説明がなされているが、その説明自体が合理的であるようには思えなかった。周りくどい説明が自己弁護、責任転嫁に走っているようにも感じられる。
クリストファー・ワイルによる告発との間に内容の齟齬があるようなので、彼の著作も引き続き読んでいきたい。 -
ケンブリッジアナリティカの中にいた人から、その人が行い聞いたことについてまとめた本。
手法の概要、中の人間関係、仕事の決まり方、給料など、実に様々。全ての登場人物が保身のために動いていくところが一番きついがリアル。 -
ここ1-2年で、明らかにGAFAに対する風向きが変わってきているが、この4騎士の上で最も邪悪なのは誰か?その答えは言うまでもない、Facebook/Fuckbookであろう。
未だ蒙古斑が抜けきっていないであろうマーク・ザッカーバーグという餓鬼がパーソナルデータの重さを何とも思っていないが故に発生したケンブリッジ・アナリティカの暴走を、元幹部の著者が暴露したのが本書である。
ケンブリッジ・アナリティカは元々は政治団体へのコンサルティングサービス会社として発足したが、Faebookに登録されたパーソナルデータを違法に抽出し、政治思想をクラスタリングして、彼らの依頼主であったドナルド・トラソプ(という基地外)を有利にさせるために対立候補であったヒラリーへのネガティブキャンペーンをweb上で繰り広げた。その結果、現在のアメリカの政治が成立している訳である。
現在のテクノロジーがどれだけ人間の意思決定に影響を与えることができるかを知る上で本書の意味合いは非常に大きい。願わくばマーク・ザッカーバーグに正義の鉄柱が下らんことを。