誘惑のワルツを伯爵と (MIRA文庫)

著者 : ケイシー・マイケルズ 鈴木たえ子

• ハーパーコリンズ・ジャパン (2019年1月11日発売)

作品紹介・あらすじ

社交界デビューを控えた花の蕾に、放蕩伯爵は目を留めた――
華やかなりしロンドンを舞台に、恋の駆け引きが始まる！

生まれてすぐ母に捨てられ、数シリングで通りすがりの男に売り渡されたモー
ガン。その後ベケット家の養女として育てられた彼女はレディのマナーをたた
き込まれ、いまでは類い稀な美しさで男たちを虜にしていた。かくして辺鄙な
田舎町を出て華々しく社交界デビューを飾る日がやってきたが、そのロンドン
への道中、モーガンは紳士的で親切なエイルズフォード伯爵と出会う。見目麗
しく紳士的な彼の態度に心許すも、実は彼こそ、社交界きっての悪名高い放蕩
者！　モーガンを見た瞬間、伯爵はなんとしても彼女を落とそうと決め……。

感想・レビュー・書評

[megumi33さんの感想 · 2023年6月7日]

面白かったです。
途中まで読みかけて、かなり長い間そのままにしていました。最近、また読み始めて－。最後まで読んで、良かったと思いました。
ヒロインのモーガンは美しく、大変個性的な少女として描かれています。私は特にヒーローのエイルズフォード伯爵のキャラに魅力を感じました。
大人の余裕と優しさ、誠実さを併せ持った理想的な男性です。
モーガンの養父が実は元海賊だったとか、伯爵が表向き通りの放蕩者ではなく、実は政府の機密事項を担う切れ者だったとか、この物語にはたくさんの伏線と謎が出てきます。それらが一つ一つが解き明かされてゆくのも楽しい。
ただ、恐らく続編、姉妹編などが存在するのであろうシーンが幾つもあり、その辺りは詳細が判らないというか曖昧な描き方をしているだけに、多少もどかしく感じました。
モーガンの血の繋がらない姉エレナのその後などを描いた番外編はないのでしょうか？　期待したいところです。