第三者委員会は企業を変えられるか -九州電力「やらせメール」問題の深層-
- 毎日新聞社 (2012年3月17日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620320991
感想・レビュー・書評
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九州電力「やらせメール」問題の深層という副題が示すとおり、九州電力の玄海原子力発電所の運転再開をめぐるメール問題などを調査した第三者委員会委員長が書き綴った詳細な調査にかかわる人間模様である。
また、最近の組織の不祥事で設置された第三者委員会と九州電力との対比も書かれている。
あとがきでは、検察という組織が「組織としての一体性」が崩壊し、統制が働かなくなっているとの指摘もある。
人間社会は、多様なステークホルダーの調和により成り立っている。
なかんずく、公益という価値に携わる組織においては、高邁な理念哲学を保有するトップの存在が重要である。
プリンシプル、プリミティブな正義感、ノブレスオブリッジな態度でガバナンスしなくてはならない。
その態度を見て、組織員全体のモラルが保たれ、外部のステークホルダーにもいい影響を与えられるというものだ。
しかしながら、人間というものは、ふとしたことがきっかけで不祥事を起こしてしまうものであり、そういうことも惹起してしまうという前提で、色んな制度設計をしていかなければならない。
第三者委員会の適切な運営をできる資質を備えた人材の育成・確保も人間社会にとって大切なことである。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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